今回は、又吉直樹が執筆したおすすめ本を一挙紹介していきます!
また、又吉自身がおすすめしている本についても記事の最後で紹介しているため、そちらも合わせて参考にしてください!
以下、目次となります。
目次
又吉直樹とは?略歴やプロフィールを説明!
1980(昭和55)年、大阪生れ。吉本興業所属のお笑い芸人。コンビ「ピース」として活動中。
2015(平成27)年、「火花」で芥川賞を受賞。他の小説に『劇場』『人間』、エッセイに『第2図書係補佐』『東京百景』などがある。
- 公式Twitter:又吉直樹 (@matayoshi0) | Twitter
お笑い芸人であり、芥川賞作家という、異色の経歴を持つ小説家です。
小説以外にも、エッセイや、自由律俳句など様々な創作物を残しており、それらに魅せられたファンも大勢います。
又吉直樹のおすすめ本ランキング|1位~5位
1位:劇場
- 発行日:2017年5月
- 発行元:新潮社
- 備考 :映画化(山崎賢人主演)
高校卒業後、大阪から上京し劇団を旗揚げした永田と、大学生の沙希。
それぞれ夢を抱いて、東京で出会った。
公演は酷評の嵐で劇団員にも見放され、ままならない日々を送る永田にとって、自分の才能を一心に信じてくれる、沙希の笑顔だけが救いだった。
理想と現実の狭間でもがきながら、かけがえのない誰かを思う、不器用な恋の物語。
芥川賞『火花』より先に着手した著者の小説的原点。
(引用:又吉直樹『劇場』 新潮文庫)
どこにでもある恋愛の始まりから終わりまでを、糸を紡ぐような丁寧な筆致で描いた名作です。
どこまでも不器用な主人公永田と、その恋人である沙紀を主軸として、物語は進行します。
胸が苦しくなるような、切ないシーンが多いですが、複雑で揺蕩う心情が鮮明に描かれており、単なる恋愛小説とは一線を画す仕上がりになっていました。
2位:火花
- 発行日:2015年3月
- 発行元:文藝春秋
- 受賞歴:第153回芥川龍之介賞受賞
- 備考 :映画化、舞台化、ドラマ化
笑いとは何か、人間とは何かを描ききったデビュー小説。
売れない芸人徳永は、熱海の花火大会で、師として仰ぐべき先輩神谷に電撃的に出会った。
そのお笑い哲学に心酔して、行動を共にしながら議論を続けるのだが、やがて二人は別の道を歩んでいくことになる。
運命は二人をどこへ連れていくのか。
内向的で自己表現が苦手な主人公徳永と、破天荒な先輩である神谷を主軸とした物語です。
デビュー作とは思えないほど、丁寧な心理描写で、各登場人物の内面を紡ぎだします。
また、プロの芸人である又吉直樹のある種の哲学も読み取ることが出来、その点でも興味深かったです。
3位:東京百景
- 発行日:2013年8月
- 発行元:ヨシモトブックス
又吉直樹の東京の記憶をギュッと凝縮した、エッセイ本です。
彼の下積み時代の実話も多く盛り込まれており、リアリティ溢れる描写を楽しむことが出来ます。
特に、東京に住んだことがある方は、共感できる箇所もあり、より深く作品に没頭できるでしょう。
4位:夜を乗り越える
- 発行日:2016年6月
- 発行元:小学館
芸人で、芥川賞作家の又吉直樹が、少年期からこれまで読んできた数々の小説を通して、「なぜ本を読むのか」「文学の何がおもしろいのか」「人間とは何か」を考える。
また、大ベストセラーとなった芥川賞受賞作『火花』の創作秘話を初公開するとともに、自らの著作についてそれぞれの想いを明かしていく。
(引用:夜を乗り越える | 小学館)
本を読むことについて、多角的な面から、筆者ならではの考えを綴った作品です。
様々な本に触れてきた彼が、それら本とどのように向き合い、そしてどう捉えたのかを、丁寧に解説しています。
5位:第2図書係補佐
- 発行日:2011年11月
- 発行元:幻冬舎,
お笑い界きっての本読み、ピース又吉が尾崎放哉、太宰治、江戸川乱歩などの作品紹介を通して自身を綴る、胸を揺さぶられるパーソナル・エッセイ集。
芥川賞作家・中村文則氏との対談も収載。
(引用:第2図書係補佐 | 株式会社 幻冬舎)
又吉直樹が、自身の過去の出来事を綴りながら、それに合わせて本を紹介するエッセイ本です。
面白いエピソードや、ちょっと切ないエピソードなど、様々な小話があり、肩の力を抜いて楽しむことができます。
又吉直樹のおすすめ本ランキング|6位~7位
6位:人間
- 発行日:2019年10月
- 発行元:毎日新聞出版
絵や文章での表現を志してきた永山は、38歳の誕生日、古い知人からメールを受け取る。
若かりし頃「ハウス」と呼ばれる共同住居でともに暮らした仲野が、ある騒動の渦中にいるという。
永山の脳裡に、ハウスで創作や議論に明け暮れた日々が甦る。
当時、彼らとの作品展にも参加し、そこでの永山の作品が編集者の目にとまり、出版に至ったこともあった。
一方で、ハウスの住人たちとはわだかまりが生じ、ある事件が起こった。
何者かになろうとあがいた季節の果てで、かつての若者達を待っていたものとは?
(引用:又吉直樹『人間』)
共同住宅で暮らす、芸術家志望の若者たちの苦悩と葛藤を描いた、青春群像劇です。
又吉直樹3作目の長編となりますが、前作「劇場」や、前々作「火花」と比較して、やや物足りない印象を受けました。
著者初の新聞連載であったためか、文章のつぎはぎ感が目立ち、後半についても残念な場面が多かったです。
本書については、毎日新聞社による公式サイトも立ち上げられているため、興味がある方はそちらを閲覧してから、購入を検討してみましょう!
7位:カキフライが無いなら来なかった
- 発行日:2009年6月
- 発行元:幻冬舎
自由律俳句(五七五の定型俳句ではなく、感情の律動に合わせ、形式なく自由に描かれる俳句)をテーマとして、せきしろと又吉直樹が、共著している作品です。
句の他にも、著者2人が撮影した写真も多く収録されており、それら両方で楽しむことが出来ます。
続編として「まさかジープで来るとは」も出版されているため、興味がある方は、そちらもチェックしてみましょう!
又吉直樹自身がおすすめする他作家の小説!
本項では、読書家である又吉直樹自身がおすすめした名作について、紹介していきます!
彼のおすすめ本が気になる方は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。
最後の喫煙者(筒井康隆)
- 発行日:2002年11月
- 発行元:新潮文庫
- 備考 :「世にも奇妙な物語」にてドラマ化
2012年8月に放映された「笑っていいとも」のコーナーにて、又吉直樹が紹介した作品です。
喫煙者を主人公として、それを取り巻く行き過ぎた排斥運動を、筒井康隆らしいブラックユーモア溢れる筆致で描きます。
ラストのオチも痛快なので、その点も含めて楽しめる一作です。
また、筒井康隆の他のおすすめ本については、以下の記事にまとめているため、興味がある方は、一読頂ければ幸いです。
人間失格(太宰治)
- 発行日:1948年
- 発行元:筑摩書房
日本の文学史に燦然と輝く、太宰治の代表作となる大ベストセラーです。
非常に有名な作品のため、読んだことはなくとも、タイトルだけは知っている方がほとんどではないでしょうか。
又吉自身、様々な場で太宰治のファンであることを公言しており、その中でも、特に好きな本として本作を挙げています。
著作権の保護期間が終了しており、現在、本作は青空文庫にて無料で読めるため、興味がある方はぜひ一読してみましょう。
1Q84(村上春樹)
- 発行日:2009年5月~2010年4月
- 発行元:新潮社
- 受賞歴:第63回「毎日出版文化賞文学・芸術部門」受賞
2009年の年間ベストセラーを記録し、全3巻が全てミリオンセラーを達成するという偉業を成し遂げた、村上春樹が送る長編小説です。
主人公である天吾と青豆が、現実とは異なる「1Q84」の世界に迷い込み、そこで様々な出来事に遭遇する物語となります。
又吉自身、村上春樹の熱心なファンであり、以下、新潮社のサイトにて、本書の書評を執筆しているため、そちらも合わせて参考にして頂ければ幸いです。
また、村上春樹の他おすすめ小説は以下の記事にまとめているため、興味がある方は参照してください!
まとめ
ここまでお読み頂き、ありがとうございました!
又吉直樹のおすすめ本について、ランキング形式で詳しく説明していきました。
また、合わせて又吉自身がレコメンドしている本も紹介したため、そちらも参考にして頂ければ幸いです。
本記事については、随時コメント募集中のため、他、おすすめの本がある方は、気軽に投稿してください!
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