「なまらうまいっしょ!」「好いとーよ」。同じ日本語のはずなのに、地方が変わるだけで言葉の響きはこんなにも変わります。テレビやSNSで方言を耳にして、「なんだかかわいい」「どういう意味だろう」と気になった経験はありませんか。
方言には、その土地の歴史や人柄がにじみ出ています。標準語にはないやわらかさやユーモアがあり、聞くだけで思わず笑顔になったり、キュンとしたりする魅力があります。

この記事では、全国47都道府県のかわいい方言・面白い方言を8つの地方別に合計54個、意味・例文・使い方つきで一覧にまとめました。さらに、人気の方言ランキング、告白に使える「好き」の方言、思わず人に話したくなる方言の雑学やクイズも紹介します。お気に入りの方言を、ぜひ見つけてください。
目次
方言とは?かわいい方言・面白い方言が生まれる理由
方言とは、特定の地域でだけ使われる言葉づかいや発音、アクセントのことです。日本語の方言は大きく「本土方言」と「琉球方言(沖縄など)」に分けられ、本土方言はさらに東日本方言・西日本方言・九州方言などに枝分かれします。
方言の境界としてよく知られるのが、新潟県の糸魚川と静岡県の浜名湖を結ぶ「糸魚川・浜名湖線」です。この線を境に、東は「〜だ」、西は「〜じゃ・〜や」のように、断定の言い方が分かれるとされています。
では、なぜ方言は「かわいい」「面白い」と感じられるのでしょうか。理由のひとつは、語尾のやわらかさです。「〜やけん」「〜とっと?」「〜だっちゃ」のように、母音や鼻音で終わる語尾は丸くやさしい印象を与えます。もうひとつは、標準語との「意味のズレ」です。知っている言葉が違う意味で使われると、その意外性がユーモアになります。
【北海道・東北】なまら・めごいなどかわいい方言一覧

北海道・東北地方は、寒い土地ならではの温かみのある言葉が多いエリアです。「〜べ」「〜だ」といった力強い語尾の一方で、ほっこりするかわいい表現もたくさんあります。
1. なまら(北海道)
「なまら」は北海道を代表する強調表現で、「とても」「すごく」という意味です。もともとは新潟あたりの「なまら(生半可ではない)」が北上して定着したともいわれます。
例文:「このスープカレー、なまらうまいっしょ」=「このスープカレー、すごくおいしいね」。北海道民の鉄板フレーズです。
2. したっけ(北海道)
「したっけ」は二つの意味を持つ便利な言葉です。ひとつは接続詞で「そうしたら」、もうひとつは別れ際のあいさつ「じゃあね」です。
例文:「したっけ、また明日ね」=「じゃあね、また明日」。語尾を伸ばして「したっけね〜」と言うと、ぐっとやわらかい響きになります。
3. わや(北海道)
「わや」は「めちゃくちゃ」「ひどい状態」を表す言葉で、北海道のほか関西や中国地方でも使われます。良い意味でも悪い意味でも、収拾がつかない様子に使います。
例文:「雪でダイヤがわやになってる」=「雪でダイヤがめちゃくちゃになっている」。
4. め・めごい(青森・津軽弁)
津軽弁の「め」は「おいしい」、「めごい(めぐい)」は「かわいい」という意味です。短い音にぎゅっと感情が詰まっているのが津軽弁の魅力です。
例文:「この赤ちゃん、めごいね」=「この赤ちゃん、かわいいね」。津軽弁の「かわいい」自体がかわいい、と評判の言葉です。
5. け・く(津軽弁)
津軽弁の「け」は文脈によって「食べろ」「ちょうだい」「かゆい」など複数の意味を持ちます。有名なのが「け」「く」だけで成立する“日本一短い会話”で、「け(食べて)」「く(食べる)」のやりとりが成り立ちます。
例文:「け」=「(さあ)食べなさい」。前後の状況で意味が変わるので、まさに地元民どうしの暗号のようです。
6. んだ(秋田・東北全般)
「んだ」は東北地方で広く使われる相づちで、「そうだ」「そうだね」という同意を表します。「んだんだ」と重ねると、より強い共感になります。
例文:「今日は冷えるねぇ」「んだ〜」=「そうだね〜」。会話のテンポを生む大切な一言です。
7. だっちゃ(仙台・宮城)
「だっちゃ」は宮城・仙台弁で「〜だよ」「〜だよね」を意味する語尾です。アニメ『うる星やつら』のラムちゃんの口ぐせとして全国的に知られ、かわいい方言の代表格になりました。
例文:「今日は楽しかっただっちゃ」=「今日は楽しかったよ」。語尾につけるだけで一気に親しみがわきます。
8. いずい(仙台・宮城)
「いずい(いづい)」は、「しっくりこない」「なんだか落ち着かない」「違和感がある」という、標準語に訳しにくい絶妙なニュアンスの言葉です。目にゴミが入った時や、服がチクチクする時などに使います。
例文:「この靴、なんかいずい」=「この靴、なんだかしっくりこない」。地元の人いわく「いずいはいずいとしか言えない」のだとか。

【関東】だっぺ・ごじゃっぺなど面白い方言一覧
標準語の本拠地と思われがちな関東ですが、北関東を中心に個性的な方言が残っています。「標準語だと思っていた」と気づかず使っている言葉も多いエリアです。
9. だっぺ(茨城・栃木)
「だっぺ」は北関東を代表する語尾で、「〜だろう」という推量や同意を表します。茨城・栃木・千葉・福島などで広く使われます。
例文:「明日は晴れるだっぺ」=「明日は晴れるだろう」。素朴で力強い響きが特徴です。
10. ごじゃっぺ(茨城)
「ごじゃっぺ」は茨城弁で「でたらめ」「いい加減」「ばかげたこと」を意味します。標準語にぴったりの一語がなく、訳すのが難しい奥深い方言です。
例文:「そんなごじゃっぺ言ってんじゃねえ」=「そんないい加減なこと言うな」。叱るときによく登場します。
11. 〜だんべ・〜べ(群馬・北関東)
群馬をはじめ北関東で使われる「〜だんべ」「〜べ」は、「〜だろう」「〜しよう」という推量や勧誘の語尾です。「行くべ」と言えば「行こう」の意味になります。
例文:「そろそろ行くべ」=「そろそろ行こう」。短くテンポのよい誘い文句です。
12. かたす(東京・関東)
「かたす」は関東で「片付ける」を意味する言葉です。東京でもごく普通に使われるため標準語だと思っている人が多いのですが、西日本の人には通じないことがあります。
例文:「使った皿、かたしといて」=「使った皿、片付けておいて」。
13. 〜じゃん(神奈川・横浜)
「〜じゃん」は「〜だよね」「〜でしょ」という意味で、横浜発祥とも東海地方発祥ともいわれます。今ではすっかり全国区になり、若者言葉の定番として定着しました。
例文:「これ、かわいいじゃん」=「これ、かわいいよね」。軽やかで使いやすい語尾です。
【中部・北陸・甲信越】きときと・ずくなど個性的な言葉たち
日本海側の北陸から、内陸の信州、太平洋側の東海まで、地形が多彩な中部地方は方言もバラエティ豊か。新鮮な魚や雪国の暮らしから生まれた言葉が並びます。
14. きときと(富山)
「きときと」は富山弁で「新鮮」、特に魚介類が獲れたてでピチピチしている様子を表します。富山湾の幸が豊かな土地ならではの言葉で、回転寿司チェーンの名前にもなっています。
例文:「今日のブリ、きときとやちゃ」=「今日のブリ、新鮮だよ」。
15. 〜まっし(金沢・石川)
「〜まっし」「〜しまっし」は金沢弁で「〜してください」というやわらかい依頼・軽い命令を表します。きつくならず、上品にお願いできるのが魅力です。
例文:「ゆっくりしていきまっし」=「ゆっくりしていってください」。おもてなしの心が伝わる言い方です。
16. つるつるいっぱい(福井)
「つるつるいっぱい」は福井弁で、コップの液体が表面張力で今にも溢れそうな“満杯”の状態を表します。擬態語のような響きがユニークで、福井を代表する方言として有名です。
例文:「お酒、つるつるいっぱい注いで」=「お酒、なみなみと注いで」。
17. はよしね(福井)
初めて聞くとドキッとする福井弁が「はよしね」。「死ね」ではなく「早くしなさい」という意味です。「しね」は「しなさい」がつづまった命令形で、悪気はまったくありません。
例文:「遅刻するよ、はよしね」=「遅刻するよ、早くしなさい」。誤解されやすい方言の代表例です。
18. なじらね(新潟)
「なじらね」は新潟弁で「どう?」「調子はどう?」とたずねるあいさつ言葉です。「なじらね(如何ですか)」と声をかけられたら、近況を聞かれていると思ってください。
例文:「最近なじらね?」=「最近どう?」。やわらかい問いかけです。
19. ずく(長野)
「ずく」は長野(信州)の方言で、「やる気」「面倒なことに取りかかる根気」を指します。標準語に一語で訳せない概念で、長野県民の精神性を表す言葉ともいわれます。やる気のない人は「ずくなし」と呼ばれます。
例文:「ずくを出して片付けるか」=「気合いを入れて片付けるか」。
20. ほうけ(山梨・甲州弁)
甲州弁の「ほうけ」は「そうかい」「そうだね」という相づちです。「ほうずら」「〜ら」など、独特の語尾も甲州弁の特徴です。
例文:「明日は休みだよ」「ほうけ、いいねぇ」=「そうなんだ、いいね」。
21. でら・どえらい(名古屋・愛知)
「でら」「どえらい」は名古屋弁で「とても」「すごく」を表す強調表現です。「でら」は「どえらい」が縮まった形で、若い世代もよく使います。
例文:「この味噌カツ、でらうまい」=「この味噌カツ、とてもおいしい」。
22. ときんときん(名古屋・愛知)
「ときんときん」は名古屋弁で、鉛筆の先などが「とても尖っている」状態を表します。「とっきんとっきん」とも言い、響きの楽しさで人気の方言です。
例文:「鉛筆、ときんときんに削っといて」=「鉛筆、とがらせて削っておいて」。
23. 〜やに(三重)
三重弁の「〜やに」は「〜だよ」と相手に伝える語尾です。三重県は関西と東海の言葉が混ざるエリアで、関西寄りのやわらかい響きが特徴です。
例文:「もう着いたやに」=「もう着いたよ」。
【関西】京都弁・大阪弁のかわいい方言(はんなり・おおきに)

お笑い文化を通じて全国に広まった関西弁は、もっとも知名度の高い方言です。なかでも京都弁は「かわいい方言ランキング」の常連。上品さとテンポのよさが共存する言葉たちを見ていきましょう。
24. めっちゃ(関西)
「めっちゃ」は「とても」「すごく」を表す関西弁です。もともと関西の言葉でしたが、今では全国の若者が当たり前に使う言葉になりました。方言が共通語化した好例です。
例文:「これめっちゃええやん」=「これすごくいいね」。
25. ほんま(関西)
「ほんま」は「本当」を意味する関西弁の定番です。「ほんまに?」と驚いたり、「ほんまやで」と念を押したり、会話のあらゆる場面で活躍します。
例文:「ほんまにありがとう」=「本当にありがとう」。
26. ほな(関西)
「ほな」は「それでは」「じゃあ」にあたる関西弁です。別れ際の「ほなね」「ほなまた」は、あっさりしていて情のある関西らしいあいさつです。
例文:「ほな、また連絡するわ」=「じゃあ、また連絡するね」。
27. はんなり(京都)
「はんなり」は京都弁で、上品で華やか、明るくおっとりした様子を表す言葉です。美意識の高い京都の人に「はんなりしてはるね」とほめられたら、最上級の賛辞だと思ってよいでしょう。
例文:「はんなりした色のお着物やね」=「上品で華やかな色の着物だね」。
28. おおきに(京都・関西)
「おおきに」は「ありがとう」を意味する関西・京都の言葉です。「大きに(おおいに)ありがとう」が略されたもので、商売の町ならではの感謝の表現です。
例文:「まいど、おおきに」=「いつも、ありがとう」。
29. ぶぶ漬け(京都)
「ぶぶ漬け」は京都弁でお茶漬けのこと。「ぶぶ漬けでもどうどす?」が「そろそろお帰りください」の遠回しの合図、という“京都の含み文化”の逸話で有名です。ただし実際にこの言い回しが日常的に使われるわけではなく、半ば伝説として語られています。
例文:「ぶぶ漬けでもどうどす?」=表向きは「お茶漬けでもいかが?」。
30. しんどい(関西発祥)
「しんどい」は「疲れた」「つらい」を意味する関西発祥の言葉です。「めっちゃ」と同じく全国に広まり、今では標準語のように使われています。「心労(しんろう)」が変化したという説があります。
例文:「今日は仕事でしんどかった」=「今日は仕事で疲れた」。
31. 自分(関西の二人称)
関西では「自分」が一人称だけでなく、相手を指す二人称「あなた」としても使われます。他地方の人が「自分、どこ住んでんの?」と聞かれると、「(私?あなた?)どっち?」と混乱する、面白いすれ違いが起きます。
例文:「自分、おもろいなぁ」=「あなた、面白いね」。日本語の人称の奥深さがよく分かります。
人称のおもしろさをもっと知りたい方は、以下の記事もどうぞ。
【中国地方】ぶち・でーれーなど「とても」が多彩な方言

中国地方は、力強い「男前」な方言から、ほっこりかわいい言葉までそろうエリア。「とても」を表す言葉が県ごとに違うのも面白いポイントです。
32. ぶち(広島・山口)
「ぶち」は広島・山口で「とても」「すごく」を表す強調表現です。「ぶちかわいい」「ぶちうまい」のように使い、若い世代を中心に親しまれています。さらに強めると「ぶり」「ばり」になることもあります。
例文:「この服ぶちかわいい!」=「この服すごくかわいい!」。
33. たちまち(広島)
標準語では「すぐに」という意味の「たちまち」ですが、広島弁では「とりあえず」「ひとまず」という意味で使われます。他県の人との会話ですれ違いが起きやすい言葉です。
例文:「たちまちビールで」=「とりあえずビールで」。居酒屋でおなじみのフレーズです。
34. でーれー・ぼっけー(岡山)
「でーれー」「ぼっけー」はどちらも岡山弁で「ものすごい」「とても」を意味します。かつての調査では「でーれー」が約7割、「ぼっけー」が約2割の使用率だったとされ、地域や世代で使い分けられています。
例文:「でーれーうまかった」=「ものすごくおいしかった」。
35. もんげー(岡山)
「もんげー」も岡山弁で「ものすごい」を意味し、「でーれー」「ぼっけー」の仲間です。使用率は1割ほどと少なめですが、響きのインパクトが強く、岡山弁を代表する言葉として広く知られています。
例文:「もんげー楽しかった」=「すごく楽しかった」。
36. がいな(鳥取)
「がいな」は鳥取弁で「大きい」「すごい」「立派な」を表します。鳥取のお祭り「がいな祭」の名前にも使われている、土地に根づいた言葉です。
例文:「がいな雪が降っとる」=「すごい雪が降っている」。
37. 〜けぇ(山口)
山口弁の「〜けぇ」は「〜だから」という理由を表す語尾です。やわらかく伸びる響きが特徴で、幕末の志士たちも使っていたのではと想像が膨らみます。
例文:「もう行くけぇ、またね」=「もう行くから、またね」。
【四国】伊予弁・土佐弁のやわらかい語尾の魅力
四国は、やわらかい語尾の宝庫。とくに愛媛の伊予弁は「かわいい方言ランキング」の上位常連で、語尾のやさしさが人気の理由です。
38. 〜やけん(愛媛・香川など)
「〜やけん」は「〜だから」を表す語尾で、愛媛や香川など四国の広い範囲で使われます。「け」のやわらかい響きのおかげで、理由を述べているのにきつく聞こえないのが魅力です。
例文:「好きやけん、しょうがない」=「好きだから、しょうがない」。
39. 〜なもし(愛媛・伊予弁)
「〜なもし」は伊予弁で「〜です」「〜ね」にあたる、上品でやわらかい語尾です。夏目漱石の小説『坊っちゃん』に登場することで全国的に知られています。今では年配の方が中心ですが、伊予弁らしさの象徴です。
例文:「ええお天気なもし」=「いいお天気ですね」。
40. 〜じょ(徳島)
徳島弁の「〜じょ」は「〜だよ」と念を押したり教えたりする語尾です。短くて愛嬌のある響きが、阿波おどりの陽気な土地柄にぴったりです。
例文:「もう始まっとるじょ」=「もう始まっているよ」。
41. ほやけん(徳島・四国)
「ほやけん」は「だから」「そうだよね」という意味で、徳島をはじめ四国で広く使われます。相手に共感するときの相づちとしても便利な言葉です。
例文:「ほやけんね、言うたやんか」=「だからね、言ったじゃない」。
42. 〜やき・〜がよ(高知・土佐弁)
土佐弁の「〜やき」は「〜だから」、「〜がよ」は「〜だよ」を表す語尾です。豪快なイメージの土佐弁ですが、語尾はどこか温かく、坂本龍馬の「〜ぜよ」とともに親しまれています。
例文:「うまいき、食べてみいや」=「おいしいから、食べてみなよ」。
【九州】博多弁・熊本弁のかわいい方言(とっとーと・ばい)

九州は語尾が個性的で、温かみのある方言の宝庫です。とくに福岡の博多弁は「かわいい方言」として絶大な人気を誇り、告白フレーズとしても大注目のエリアです。
43. とっとーと(博多・福岡)
博多弁の名物フレーズが「とっとーと?」。3つの「と」にはそれぞれ意味があり、最初の「と」は「取る」、次の「と」は「〜している」、最後の「と」は「〜の?」を表します。つまり「(席を)取っているの?」という意味になります。
例文:「この席、とっとーと?」=「この席、取ってるの?」。早口で言うと暗号のように聞こえる、博多弁の代表格です。
44. 〜ばい・〜たい(福岡・熊本)
「〜ばい」「〜たい」は九州北部で使われる断定の語尾で、どちらも「〜だよ」という意味です。新しい情報を伝えるときは「ばい」、もともと分かっていることには「たい」と、微妙に使い分けられています。
例文:「もうすぐ着くばい」=「もうすぐ着くよ」。
45. 〜けん(福岡・九州)
「〜けん」は「〜だから」を表す語尾で、九州全域で広く使われます。理由を伝えるときの定番で、力強くも親しみやすい響きがあります。
例文:「好いとるけん、待っとくね」=「好きだから、待ってるね」。
46. ばり(福岡)
「ばり」は福岡で「とても」「すごく」を表す強調表現です。「ばりかわいい」「ばりうまい」のように使い、福岡の若者の会話には欠かせません。じゃらんの調査では「語尾がばりかわいい福岡県」が方言の魅力ランキング1位に選ばれたこともあります。
例文:「ばりおいしいやん!」=「すごくおいしいね!」。
47. だご(熊本)
「だご」は熊本弁で「とても」を表します。面白いのが強さの段階で、「まご(とても)」より上が「だご」、最上級が「ばご」になるという説もあります。熊本名物の「だご汁(団子汁)」とは別の意味なので要注意です。
例文:「だごかわいか」=「とてもかわいい」。
48. わっぜ(鹿児島)
「わっぜ」「わっぜか」は鹿児島弁で「とても」「すごい」を意味します。力強い鹿児島弁のなかでも使用頻度が高く、感動を表すときの定番です。
例文:「わっぜうまかった」=「すごくおいしかった」。
49. おやっとさあ(鹿児島)
「おやっとさあ」は鹿児島弁で「お疲れさま」「ご苦労さま」にあたるねぎらいの言葉です。日々の労をいたわる温かいあいさつで、焼酎の銘柄名にもなっています。
例文:「今日も一日おやっとさあ」=「今日も一日お疲れさま」。
50. てげ(宮崎)
「てげ」は宮崎弁で「とても」「かなり」を表します。「てげてげ」と重ねると「だいたい」「いい加減に」という意味になり、おおらかな宮崎の県民性を映す言葉だといわれます。
例文:「てげ眠か」=「すごく眠い」。

【沖縄】うちなーぐち(沖縄方言)の魅力

沖縄の方言「うちなーぐち」は、本土の日本語とは語彙も文法も大きく異なり、もはや別の言語ともいわれます。南国らしい明るく開放的な言葉が魅力です。
51. はいさい・はいたい(沖縄)
「はいさい」は沖縄のあいさつで「こんにちは」「やあ」にあたります。男性が使う言葉で、女性は「はいたい」と言います。時間帯を問わず使える便利なあいさつです。
例文:「はいさい、元気ね?」=「やあ、元気?」。
52. だからよ〜(沖縄)
「だからよ〜」は沖縄で同意や共感を表す相づちで、「そうだよね〜」という意味です。標準語の「だから」とは違い、相手の言葉に深く頷くときに使います。会話の合いの手として欠かせません。
例文:「今日暑いね」「だからよ〜」=「ほんとだよね〜」。
53. でーじ(沖縄)
「でーじ」は沖縄方言で「とても」「大変」を意味します。「でーじやさ(大変だ)」「でーじ好き(とても好き)」のように、感情を強める便利な言葉です。
例文:「でーじおいしい」=「とてもおいしい」。
54. ちゅらさん(沖縄)
「ちゅらさん」は「美しい」「きれい」を意味する沖縄方言です。「ちゅら(美しい)」は、沖縄の海「美ら海(ちゅらうみ)水族館」の名前にも使われています。人にも風景にも使える、響きの美しい言葉です。
例文:「ちゅらかーぎー」=「美人(美しい顔立ち)」。

かわいい方言ランキング!人気は京都弁・博多弁
各メディアが実施している「かわいい方言ランキング」では、調査によって順位は変わるものの、京都府と福岡県(博多弁)が常に上位を占めます。代表的な調査結果を見てみましょう。
- ねとらぼリサーチ(2021年調査):1位 京都府、2位 福岡県。上品で奥ゆかしい京言葉が支持を集めました。
- gooランキング:1位 福岡県、2位 京都府、3位 秋田県。やわらかい博多弁が人気です。
- じゃらん(魅力的な方言の都道府県):1位は語尾が「ばり」かわいい福岡県。
恋人に話してほしい方言の調査では、博多弁・関西弁・京都弁がトップ3を占める傾向があります。やわらかい語尾(「〜と」「〜やん」「〜どす」)や、ほどよい甘えのニュアンスが「かわいい」と感じられる理由のようです。
告白に使える方言フレーズ!「好き」の言い方
方言の「好き」は、標準語の「好きです」よりも素朴で心に響くと人気です。SNSでは「47都道府県で告白してみた」といった企画がたびたび話題になります。地方別の「好き」の言い方を見てみましょう。
- 博多弁(福岡):「好いとーよ」「好いとっと」=「好きだよ」。かわいい告白の代名詞です。
- 関西弁(大阪):「好きやで」「好きやねん」=「好きだよ」。ストレートで情熱的です。
- 名古屋弁(愛知):「好きだがや」「付き合ってちょー」=「好きだよ」「付き合って」。
- 土佐弁(高知):「好きやき」=「好きだから」。素朴で力強い響きです。
- 沖縄:「でーじ好きさ」=「とても好きだよ」。南国らしい明るさがあります。
- 仙台弁(宮城):「好きだっちゃ」=「好きだよ」。ラムちゃん風のかわいさです。
ただし、地元の人にとっては「あえて方言で告白する」のは少し照れくさいもの。博多の人いわく「実際に『好いとーよ』なんて改まって言う人は少ない」のだとか。だからこそ、もし方言で告白されたら、それは特別な気持ちのあらわれかもしれません。

方言の面白い豆知識・雑学
方言には、言葉の歴史や人々の暮らしが詰まっています。思わず人に話したくなる方言の雑学を紹介します。
方言は京都から同心円状に広がった「方言周圏論」
民俗学者の柳田國男は、著書『蝸牛考(かぎゅうこう)』(1930年)で「方言周圏論」を提唱しました。これは、かつて文化の中心だった京都で生まれた言葉が、波紋のように同心円状に地方へ広がっていったという考え方です。
柳田は「カタツムリ」を指す方言に注目しました。京都を中心に、近い順から「デデムシ」、その外側に「マイマイ」、さらに外側に「カタツムリ」、いちばん外側に「ツブリ」「ナメクジ」と分布していたのです。つまり、地方に残る言葉ほど、京都の古い時代の言葉である可能性が高いというわけです。方言は単なる「なまり」ではなく、日本語の歴史を映す貴重な記録なのです。
「標準語だと思っていた」方言あるある
方言を使っている本人は、それが方言だと気づいていないことがよくあります。進学や就職で地元を離れて初めて、「え、これ標準語じゃないの!?」と驚くパターンです。関東の「かたす(片付ける)」、関西の「なおす(しまう)」、北海道の「なげる(捨てる)」などは、その代表例です。
方言は「人称」や「擬音語」の宝庫
関西で相手を「自分」と呼んだり、地方ごとに一人称が違ったりと、方言は人称表現の宝庫です。また、その土地ならではの擬音語・擬態語(オノマトペ)も豊富で、福井の「つるつるいっぱい」はまさにその一例です。言葉の奥深さに触れると、日本語そのものがもっと面白くなります。
方言を3択クイズで楽しみたい方や、言葉の世界をもっと掘り下げたい方は、以下の記事もあわせてどうぞ。
ご当地クイズに挑戦!意味が分かるかな?
記事で紹介した方言から、5問のクイズを出題します。答えは各問の下のボックスで確認してください。
第1問:富山弁「きときと」の意味は?
A. 元気いっぱい B. 新鮮 C. 時間ちょうど
特に魚介類が獲れたてでピチピチしている様子を表します。富山湾の幸が豊かな土地らしい言葉です。
第2問:長野弁「ずく」の意味は?
A. やる気・根気 B. ずるい人 C. たくさん
面倒なことに取りかかる気力のこと。やる気のない人は「ずくなし」と呼ばれます。
第3問:仙台弁「いずい」の意味は?
A. おいしい B. しっくりこない・落ち着かない C. 忙しい
目にゴミが入ったときや、服がチクチクするときなどの微妙な違和感を表す、訳しにくい名方言です。
第4問:博多弁「とっとーと?」の意味は?
A. とても遠いの? B. 取ってあるの? C. 止まっているの?
3つの「と」にそれぞれ意味があり、「(席を)取っているの?」という意味になる、博多弁の名物フレーズです。
第5問:沖縄方言「ちゅらさん」の意味は?
A. 美しい・きれい B. うるさい C. 楽しい
「美ら海(ちゅらうみ)水族館」の「ちゅら」と同じ言葉です。人にも風景にも使えます。
全問正解できたでしょうか。もっとたくさんの方言クイズに挑戦したい方は、上の関連記事「方言クイズ30問」もぜひどうぞ。
かわいい方言・面白い方言に関するよくある質問(Q&A)
Q1. かわいい方言ランキングで1位になることが多いのはどこですか?
調査によって異なりますが、京都府と福岡県(博多弁)が常に上位の常連です。京都弁の上品さ、博多弁のやわらかい語尾「〜と?」が人気の理由とされています。
Q2. 日本の方言はいくつあるのですか?
数え方によりますが、大きくは本土方言と琉球方言に分かれ、本土方言はさらに東日本・西日本・九州の各方言に分かれます。細かい区分では十数種類以上に分類され、市町村単位で見ればさらに無数の方言が存在します。
Q3. 告白するならどの方言が人気ですか?
博多弁の「好いとーよ」、関西弁の「好きやで」、土佐弁の「好きやき」などが人気です。やわらかい語尾と素朴さが、ストレートな告白よりも心に響くと言われています。
Q4. なぜ方言は「かわいい」と感じるのですか?
語尾が母音や鼻音で終わってやわらかいこと、標準語よりテンポがゆっくりであること、甘えや親しみのニュアンスがあることが理由とされています。「〜やけん」「〜だっちゃ」などが好例です。
Q5. 方言は今も残っていますか?
テレビやインターネットの普及で共通語化が進む一方、語尾やアクセントには方言が根強く残っています。近年は方言の魅力が見直され、SNSや地域PRに活用される「方言コスプレ」的な楽しみ方も広がっています。
まとめ:かわいい方言・面白い方言で日本を旅しよう
全国47都道府県のかわいい方言・面白い方言を54個、地方別に紹介しました。
同じ「とても」でも、北海道は「なまら」、名古屋は「でら」、広島は「ぶち」、福岡は「ばり」、鹿児島は「わっぜ」、沖縄は「でーじ」。地方が変わるだけで、こんなにも言葉は豊かに変化します。
方言は、その土地の歴史や人柄が宿った文化の結晶です。柳田國男の「方言周圏論」が示すように、地方の言葉には日本語の古い姿が今も生きています。
旅先で耳にした方言の意味が分かると、その土地がぐっと身近に感じられます。お気に入りの方言を見つけて、言葉から日本各地を旅する楽しみを味わってみてください。


