はい、ウマキです。
今回のエントリーはCCNPの短期取得方法について記載したいと思います。
CCNPとは『Cisco Certified Network Professional』の略で、ネットワーク機器メーカーのCisco Sytems社による、ベンダ資格になり、CCNA(Cisco Certified Network Associate)の上位資格となります。
CCNAは単純なネットワークの構築、設定、トラブルシュートの知識の認定を目的としていますが、CCNPはネットワークについて、より高度で詳細な知識を問われます。
【2019/04/05 追記】
ネットワークエンジニアの方で、CCNAを取得した後、次に取得を考える資格です。本資格を取得したら、ようやくネットワークエンジニアとして、ある一定以上の知識があると認識されます。
本エントリーについては、CCNPの詳細説明、そして、CCNPの効率的な勉強方法について記載致します。
資格取得を考えている方の一助になれば幸いです。
ではいってみましょう!
目次
CCNPとは
CCNPとは、ネットワーク機器メーカーCisco Systems社による技術者認定資格の一つ。大規模ネットワークやインターネットワークサービス運用に必要なシステムの構築・管理・運営ができる能力を認定する。
上記で記載した様にCCNAの上位資格となります。受験する為には、CCNAを既に取得している事が必須の為、その点については注意しましょう。
CCNAの勉強法や詳細については、以下のリンクを参考にして下さい。
CCNPはかなり範囲が広くなっており、以下の3つの資格に合格し初めて有資格者として認定される事になります。
- 300-101J ROUTE
- 300-115J SWITCH
- 300-135J TSHOOT
それぞれ、ルーティングプロトコル、スイッチングプロトコル、及びトラブルシュートについての知識やスキルを問われる内容です。
各々の試験の詳細な出題範囲は、以下のCiscoの公式サイトに記載があります。下記リンクのページより、試験の内容のタブを見てみましょう。
問題数50 ~ 60問(TSHOOTは15 ~ 25問)、解答時間120分の試験となります。
CCNP対策基本方針
本項では、CCNPの対策についての基本方針を説明します。基本的な対策方法はCCNAの時と同様です。以下の2つのサイトどちらかに登録し、正答率が9割以上になるまで、ひたすら反復練習をします。
また、シミュレーション問題対策として、関連showコマンド及びconfig設定について以下の無償エミュレーターか、もしくは中古の検証機を購入しましょう。
上記に気を付け、2ヶ月間勉強するだけで、まず間違いなく合格出来る実力が付きます。ping-t か クラムメディアか迷うかもしれませんが、無駄な暗記や、非効率な勉強を望まず、一直線に早期取得を目指すのであれば、間違いなくクラムメディアを推奨します。
以下の表にping-t と クラムメディアの簡単な比較を記載します。
Ping-t | クラムメディア | |
---|---|---|
価格 | CCNP ROUTE/SWITCH/TSHOOT 1ヶ月 2,400円 |
1ヶ月 CCNP ROUTE 9,000円 1ヶ月 CCNP SWITCH 9,000円 1ヶ月 CCNP TSHOOT 9,000円 |
総問題数 | CCNP ROUTE 約500問 CCNP SWITCH 約500問 CCNP TSHOOT 約150問 |
CCNP ROUTE 約180問 CCNP SWITCH 約180問 CCNP TSHOOT 約60問 |
的中率 | 約70% | 約75% |
利用体系 | PC・スマホ両方可 | PC・スマホ両方可 |
シミュレーション問題 | あり | あり |
上記表より読みとれますが、ping-t と クラムメディアについて、的中率はほとんど変わりませんが、クラムメディアの方が圧倒的に問題数が少ないです。
これは不利点ではなく、問題を非常に厳選出来ており、無駄な暗記の手間を省く事が出来ることを表しています。しかし、ROUTE、SWITCH、TSHOOTの全範囲の問題集を購入すると27,000円と ping-t と比較し、非常に高価です。
高価な価格が気になる方は、 ping-t を、資格取得を確実に最短で目指したい方は クラムメディア の購入を検討しましょう。
また、CCNP取得を目指すのであれば、どちらかのサイトには必ず登録しましょう。もし登録なしで、市販の無駄に分厚い、ナンセンスな問題集のみで勉強を行う場合、資格取得の手間も難度も一気に跳ね上がります。
CCNP取得に当たり、実際に業務で不必要な知識を暗記する必要があります。その手間を減らす為に、サイト登録は必須だと考えます。
また受験の順番についてですが、TSHOOTを最後にし、ROUTEとSWITCHは自身の得意な方から受験しましょう。TSHOOTについては、総合的な知識を問われる為、ROUTEとSWITCHの学習が終了した後に、受験することが効率的です。
私はクラムメディアを使い、CCNPの早期取得を実現しました。以下に簡単な対策方法について記載します。
選択問題対策
300 – 101J ROUTE及び、300 – 115J SWITCHの選択問題について、クラムメディアの的中率は非常に高く、体感で85 – 90%ほどの一致率でした。選択問題、複数選択問題、ドラッグ&ドロップ問題どれも、ほぼ全て見た事のある問題で、クラムメディアの正答率を90%以上にした後に挑めば、簡単に回答出来ました。
練習モードをひたすら反復練習し、3回正答したら、その問題は、出題しないよう設定した上で暗記を進めましょう。本問題集についてはスマートフォンでも実施する事が出来る為、隙間時間を見つけ、まめに練習するよう心がけて下さい。
メモ機能がある為、誤答した問題については、ポイントをしっかりとメモし、記憶の定着を図りましょう。 注意する点は勘で回答しない事です。分からない問題は、記入せず次へ進み、後で内容を頭に入れましょう。
もし試しにクラムメディア問題集を触ってみたい方は、以下のリンクより公式サイトで、フリーのトライアルモードを体験する事が出来ます。興味のある方は、是非試してみて下さい。
シナリオ問題対策
実際にコマンドを叩いて、NWを調査する問題になります。こちらの問題についてもクラムメディアの学習で事足りると思いますが、コマンドを入力する練習は必ず行いましょう。実際の業務でも使用しますので、関連showコマンドは網羅的に出力結果まで把握することをおすすめします。
CCNP ROUTE
EIGRPとOSPFの状態確認問題が出題されている傾向です。問題集にて該当問題を学習した後は、一度同様の構成をGNS等で組み、検証して理解を深めましょう。
CCNP SWITCH
HSRPの状態を確認する問題が頻出されています。HSRP関連のshowコマンドについては、漏れなく全て把握する様にしましょう。
シミュレーション問題対策
配点が高い項目になります。その為、必ず正答出来る様に準備を進めましょう。
出題問題については、基本的にクラムメディアの的中率が高いので、練習モードできちんと暗記を済ませれば、問題ないです。
しかし、試験では実際にコマンドを打ち込む必要があるので、必ずGNSなどの仮想環境か、実機にてコマンド練習をする事を強くおすすめします。その練習を怠った場合、試験当日はかなりの確率でパニックを起こす事になります。
CCNP ROUTE
PBRやOSPF、EIGRPの再配送については、必ずコンフィグを書ける様にしておきましょう。特に上記のプロトコルは実際の業務でも非常によく見かける為、ここで得た知識は無駄にはなりません。
出来れば一度仮想NW環境を構築し、自身でroute-mapやOSPF、EIGRPを含んだNWを構成する事を推奨します。
試験中に混乱する事を防ぐ為、関連コマンドをすぐに叩ける様に、身体に馴染ませて置きましょう。以下の小項目は設問例ですので、よければ参考にして下さい。
PBR、ACL
冗長ネットワーク構成で、HTTPのみフレームリレー側に流れるように設定。
ospf・eigrp
シードメトリック値の調査。distance値の変更設定。ospf・eigrpの再配布。ルート集約、stubのオプション変更、トータリスタブエリア設定等。
CCNP SWITCH
以下の2項目が頻出問題になっています。必ず正答出来る様に準備しましょう。
- EtherChannel・TRUNK・STP・VLAN・VTP
- IEEE802.1X・VACL
コンフィグを変更した場合は、設定項目がきちんと反映されているかをshowコマンドを用いて逐一確認することをおすすめします。またACLについては既にCCNAで学習済みかと思いますが、標準、拡張、名前付きと番号指定など、全てをもう一度学習し直す事を推奨します。
TSHOOT対策
約20問中、シミュレーション問題が2問、チケット問題が10数問、残りが選択問題で構成されています。
チケット問題については、ipv4とipv6のコンフィグが混ざって登場しますが、設問にどちらの問題かについて記載があるので、必ずそれを確認してから回答する様にしましょう。
コツはROUTEとSWITCHの試験を合格したら、すぐにTSHOOTを受験する事にあります。時間を置いてしまうと、知識が薄れてしまい、勉強の手間が増え非効率です。
障害の切り分けをしっかりと実施出来るように勉強しましょう。IPv4はPCからPingを打ち、不通の場合、その付近の機器のshow runを見る、IPv6はスイッチからPingを打っていき、同様にshow runを見ると大凡の構成が掴めます。
正直、本試験の一番の敵は混乱する事にあると思います。無駄に複雑なコンフィグや構成等に面喰ってしまいがちですが、ROUTE、SWITCHを通過した後であれば、落ち着いてコンフィグを見れば間違いなく問題箇所を発見できます。
頭が混乱してきたら、大きく深呼吸をし、一度落ち着きましょう。
CCNPに最短で合格するためのコツ!
CCNPに最短で合格するために、私なりのコツを以下に幾つか記載していきます。
興味がある方は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!
①:showコマンドは全てスラスラと叩けるようにしておく
基本的なことですが、CCNAの試験対策と同様に、showコマンドについては、網羅的に覚え、必要な時に、必要なコマンドがすぐに打てるように準備しておきましょう。
これを怠ってしまうと、試験中に無駄なshowコマンドを何度もたたく必要が出てきてしまい、時間の無駄になってしまいます。
実際に実務で構築をしている方であれば、仕事を通して大凡のコマンドは身についていると思いますが、構築経験がなく、独学のみでCCNPにチャレンジする方は特に注意が必要です。
②:時間配分には気を遣う
時間配分には十分に気を使いましょう。
特にCiscoの試験は一度回答した問題を、後から修正することができないため、簡単な問題にあまりに時間をかけ過ぎると、シミュレーション問題に、余裕を持って挑むことが不可能になります。
そのため、選択式の問題については、すぐに回答ができるように、Ping-tやクラムメディアなどで、何度も反復学習しておくのが肝要です。
③:ケアレスミスには要注意!
CCNPでは、特にシミュレーション問題でケアレスミスをすると致命傷です。たとえ自信があったとしても、確認を怠らず、細心の注意を払って、問題に回答するようにして下さい。
また、回答し終わった後、ミスに気付いたとしても、それを修正することは出来ないため、すぐに気持ちを切り替える柔軟性も必要になります。
注意事項
以下、試験時の注意事項になります。Cisco語と揶揄される酷い日本語に面喰うかも知れませんが、それ以外の注意点も幾つかあります。
- 半角/全角ボタンは極力押さない様にしましょう。全角の場合、コマンドが空白表示となってしまいます。
- チケット問題では、選択時にスクロールしなければ、選択肢が登場しない問題があります。
- シミュレーションの動作がおかしい場合があります。
特にシミュレーションの動作については、色々なサイトでバグ情報が散見されているので、注意が必要です。私が受験した際にも、やや挙動がおかしかった部分がありました。
他おすすめ学習サイト
本項では他のおすすめサイトについて記載します。
もしクラムメディアやPing-tにどうしても登録したく無い場合は、以下のサイトをおすすめします。
海外のサイトなので、英語表記である点が玉に瑕ですが、ほぼそのままの問題が実際のCCNP試験で出題されるので、非常に役立ちます。
他サイトで勉強した後に、最後に知識を固める為に利用しても良いでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。CCNAでNWの基礎知識は学習出来ていると思いますので、クラムメディア等の学習サイトを使って、暗記を効率良く進めるだけで資格取得が可能です。
CCNP関連試験については、値上げが行われ、現在1科目36,000円となっています。現状ルーターやスイッチ関連のNW機器については、Ciscoの独壇場で、このような資格商法とも揶揄される、横暴な処置が蔓延っています。
高額な受験料を無駄にしない為にも、必ず一度で通過出来る様に、しっかりと準備する事をおすすめします!
業務に必要ない無駄な知識を学習しなければならない点もありますが、良くも悪くも資格試験です。ある程度割り切って勉強することを、私はおすすめします。
今回ご紹介したサイトについての詳細は、以下の公式サイトをご参照下さい。
他、ネットワーク資格関連エントリーはこちら!
他、仕事関連エントリーはこちら!
あなたのCCNPの早期取得を願って。
ウマキ