言い間違いあるある57選!面白い定番から子供・店員の珍言まで起きる原因も解説

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「ふいんき(雰囲気)」「シュミレーション」「とうもころし」。誰しも一度は、こんな言い間違いをしたり、人の言い間違いに思わずクスッとしたりした経験があるはずです。

言い間違いは恥ずかしいものに思えますが、実は脳が言葉を組み立てる仕組みと深く関わった、とても人間らしい現象です。この記事では、大人もやりがちな定番の言い間違いから、子供の可愛い言い間違い、店員さんの珍言、有名なブランド名の言い間違いまで57個をカテゴリ別に一覧で紹介します。あわせて「なぜ言い間違いは起こるのか」という言語学のメカニズムや、言い間違いを減らすコツ、Q&Aまで徹底解説していきます。

読み終わるころには、自分や家族の言い間違いがちょっと愛おしくなっているはずですよ。

言い間違いとは?誰にでも起こる言葉のうっかり

言い間違いを表すOopsのメモ

言い間違いとは、本来言おうとした言葉とは違う音や語を、うっかり口にしてしまう現象のことです。「雰囲気(ふんいき)」を「ふいんき」と言ってしまうような音の入れ替わりや、似た言葉どうしの取り違えなどが代表例です。

国立国語研究所の研究によると、言い間違いが起こるのはおよそ千語に一語の割合とされています。一見すると珍しい現象のようですが、私たちは一日に何千、何万という言葉を話すので、誰でも毎日のように小さな言い間違いをしているのです。

ここで大切なのは、言い間違いは「意味の誤用」とは少し違うという点です。言い間違いは音やうっかりによる口のすべりであり、言葉の意味を取り違える誤用とは原因が異なります。意味の誤用や読み間違いについては別記事にまとめているので、あわせてご覧ください。それではさっそく、定番の言い間違いから見ていきましょう。

大人もやりがちな定番の言い間違いあるある

まずは、大人でもついやってしまう定番の言い間違いです。あまりに浸透しすぎて、間違いだと気づいていない人も多いかもしれません。あなたはいくつ正しく言えているでしょうか。

1. 雰囲気(ふんいき)→「ふいんき」
言い間違いの王様ともいえる一語です。正しくは「ふんいき」ですが、「ふ・い・ん・き」と音の順番が入れ替わってしまいます。スマホで「ふいんき」と打っても変換されないことで、初めて間違いに気づく人も多いです。

2. シミュレーション →「シュミレーション」
英語の simulation が語源なので、正しくは「シミュレーション」です。「趣味(しゅみ)」という身近な言葉に引っ張られて「シュミレーション」になりがちな、典型的な言い間違いです。

3. コミュニケーション →「コミニュケーション」
「ミュ」と「ニ」の位置が入れ替わってしまうパターンです。声に出すと意外と言いにくく、ビジネスの場でうっかり口がすべる人も少なくありません。

4. 体育(たいいく)→「たいく」
「たい・いく」と母音が連続するため、つい「たいく」と縮めて言ってしまいます。話し言葉ではほとんどの人が「たいく」になっている、隠れ言い間違いの代表格です。

5. 原因(げんいん)→「げいいん」
「ん」と「い」が入れ替わる言い間違いです。「原因(げんいん)」が「げいいん」になるのは、後述する音位転換という現象の典型例でもあります。

6. 店員(てんいん)→「ていいん」
こちらも「ん」が抜けてしまうパターンです。「定員(ていいん)」という別の言葉と同じ音になってしまうため、文字にすると混乱を招きます。

7. 全員(ぜんいん)→「ぜいいん」
「原因」「店員」と同じ仲間で、「ぜんいん」が「ぜいいん」になります。「ん」の音は前後の音に溶け込みやすく、特に言い間違いが起こりやすい音なのです。

8. 洗濯機(せんたくき)→「せんたっき」
「せんたく・き」が、つまる音に変化して「せんたっき」になります。あまりに自然なので、もはや正しい読みの方が言いづらく感じる人もいるほどです。

9. バドミントン →「バトミントン」
正しくは badminton で「バドミントン」ですが、清音の「ト」の方が発音しやすいため「バトミントン」と言いがちです。学校の授業名でも長年これで通っていた人が多い言い間違いです。

10. アボカド →「アボガド」
英語の avocado が語源なので「アボカド」が正解です。「ワニナシ」とも呼ばれる見た目から、なんとなく濁って「アボガド」と言ってしまう人がとても多い一語です。

ワンポイント
1から10までは、どれも「言いやすい音に置きかわる」という共通点があります。言い間違いの多くは、サボりではなく口が自然と楽な発音を選んだ結果なのです。

子供の可愛い言い間違いあるある

言い間違いをする子供のイメージ

子供の言い間違いは、家族の語り草になるほど可愛いものばかりです。発音する器官がまだ発達途中で、言葉の音を覚えている最中だからこそ生まれる、今だけの宝物のような言い間違いを集めました。

11. とうもろこし →「とうもころし」
子供の言い間違いランキングでは常に上位の定番です。「ろ」と「こ」が入れ替わり、なんだか物騒な響きになってしまうのが笑いを誘います。

12. エレベーター →「エベレーター」
「レ」と「ベ」が入れ替わるパターンです。世界最高峰エベレストのようになってしまい、大人でも疲れているとうっかり言ってしまうことがあります。

13. ヘリコプター →「ヘリコブター」
「プ」が濁って「ブ」になる言い間違いです。音の数が多く子供には難しい単語なので、無事に最後まで言えたらそれだけで拍手したくなります。

14. おにぎり →「おにり」
「ぎ」が抜け落ちてしまう、小さな子に多い言い間違いです。一生懸命「おにり食べる」と言う姿に、つい笑顔になってしまいます。

15. タンポポ →「たんぽこ」
最後の「ぽ」が「こ」になってしまうパターンです。お散歩中に「たんぽこ咲いてる」と指をさす姿は、春の風物詩のような可愛さがあります。

16. 幸せ(しあわせ)→「しわわせ」
「あ」が「わ」に引っ張られる言い間違いです。「しわわせ」と言われると、なんだか本物の幸せよりも幸せそうに聞こえてくるから不思議です。

17. アンパンマン →「あんまんぱん」
ヒーローの名前が、まさかの中華まんになってしまう言い間違いです。「あん」「ぱん」「まん」と似た音が並ぶため、順番が混ざってしまうのです。

18. 救急車(きゅうきゅうしゃ)→「きゅきゅうしゃ」
「きゅう」が二回続く難関ワードです。大人でも早口で言うと怪しくなるので、子供が噛んでしまうのも無理はありません。

19. クリスマス →「クスリマス」
「リ」と「ス」が入れ替わり、お薬のような響きになってしまいます。一年で一番わくわくする日の名前だけに、家族の笑い話として毎年語り継がれがちです。

20. スパゲッティ →「スパベッティ」
「ゲ」が「ベ」になる言い間違いです。外来語で音が多いメニュー名は、子供にとって言い間違いの宝庫といえます。

21. やわらかい →「あわらかい」
語頭の「や」が抜けてしまうパターンです。小さな子はまだ言いにくい音を省略することがあり、その舌足らずな響きがたまらなく可愛いのです。

22. おさかな →「おかさな」
「さ」と「か」が入れ替わる言い間違いです。水族館で「おかさな見る」とはしゃぐ姿は、何度でも思い出したくなる名場面になります。

子供の言い間違いは、わざわざ録音しておきたいくらい貴重なものです。大きくなったら本人も大笑いしてくれますよ。

大人・社会人のうっかり言い間違い

大人になっても言い間違いはなくなりません。むしろ知っているつもりの言葉ほど、思い込みで間違ったまま覚えていることがあります。社会人がやりがちな、ちょっと恥ずかしい言い間違いを見ていきましょう。

23. 当たって砕けろ →「あたってくじけろ」
「砕ける(くだける)」と「挫ける(くじける)」が混ざってしまう言い間違いです。本来は前向きな言葉なのに、「くじけろ」だと最初から心が折れているようで、意味が真逆になってしまいます。

24. マンツーマン →「ワンツーマン」
一対一を意味する man to man が正解ですが、数字の「ワンツー」に引っ張られて「ワンツーマン」になりがちです。スポーツや指導の場面でつい口がすべります。

25. 一段落(いちだんらく)→「ひとだんらく」
「一」を「ひと」と読んでしまう言い間違いです。「一区切り(ひとくぎり)」などの言葉につられるのが原因で、正しくは「いちだんらく」です。

26. ニュアンス →「ニューアンス」
フランス語由来の nuance が語源で「ニュアンス」が正解です。英語の new に引っ張られて、つい「ニューアンス」と伸ばしてしまう人が多い言い間違いです。

27. シチュエーション →「シュチュエーション」
「シ」と「チュ」の位置が入れ替わるパターンです。これも声に出すと言いにくく、ビジネス会話でうっかり言ってしまいがちな一語です。

28. コンセント ↔ コンセプト(取り違え)
発音が似ているため、企画会議で「そこにコンセントを差して」と言うつもりが、まったく別の意味になってしまうことがあります。似た音の単語どうしの取り違えは、大人ならではの言い間違いです。

29. ジャグジー →「ジャクジー」
泡風呂の jacuzzi が語源で「ジャグジー」が一般的です。濁点が消えて「ジャクジー」になりやすく、温泉やホテルの話題でよく登場する言い間違いです。

30. エキシビション →「エキジビジョン」
英語の exhibition が語源で「エキシビション」が正解です。濁点の位置が増えて「エキジビジョン」になりがちで、フィギュアスケート中継でもよく聞く言い間違いです。

31. フィーチャー →「フューチャー」
「特集する・呼び物にする」の feature は「フィーチャー」ですが、「未来」の future「フューチャー」と混同されがちです。音楽やSNSの「○○をフィーチャー」で、つい未来の方を言ってしまいます。

32. アタッシェケース →「アタッシュケース」
意外に思われますが、フランス語由来では「アタッシェケース」が原語に近い形です。日本では「アタッシュケース」が広く定着しており、どちらが間違いか分からなくなる珍しい例です。

店員さん・接客でつい出る言い間違い

接客の現場は、緊張と忙しさが重なって言い間違いが生まれやすい場所です。バイト経験者なら「やってしまった」と共感できる、店員さんの言い間違いあるあるを集めました。

33.「いらっしゃいませ」+「ありがとうございました」→「いらっしゃいました」
入店と退店の挨拶が頭の中で混ざってしまう、接客あるあるの代表です。忙しいピーク時ほど、二つの定型句が合体してしまいます。

34.「温めますか?」→「あたたた…ためますか?」
コンビニで一日に何百回も言う言葉だからこそ、ふとした瞬間に舌がもつれます。「あたたた」と機関銃のようになってしまい、自分でも笑いをこらえるのに必死になります。

35.「○円からお預かりします」→「○円からお返しします」
受け取る前のお金なのに「お返しします」と言ってしまう混線です。レジ操作と同時に話すため、預かると返すが入れ替わってしまうのです。

36.「ポイントカードはお持ちですか」→「お餅ですか」
「お持ち」と「お餅」が同じ音のため、疲れていると年末でもないのに餅をすすめてしまいます。言われたお客さんが一瞬固まる、和やかな言い間違いです。

37. 注文の復唱で噛む「アイスコーヒー」→「アイスコーシー」
復唱は正確さが求められる場面ですが、それゆえに緊張して噛みやすくなります。「アイスコーシーおひとつ」と言ってしまい、二人で笑ってしまうこともあります。

38.「お待ちしております」→「お待ちしてました」
これから待つはずなのに、過去形で送り出してしまう時制の言い間違いです。丁寧に言おうとするほど、活用が乱れてしまうのが接客の難しさです。

39.「ご来店ありがとうございます」→「ご来店おめでとうございます」
「ありがとう」と「おめでとう」が混ざる、めでたいような言い間違いです。お客さんは何も達成していないのに祝福されてしまい、店内が一瞬温かい空気になります。

接客の言い間違いは、むしろお客さんとの距離を縮めてくれることもあります。落ち込みすぎず、笑顔でリカバリーするのが一番です。

ブランド・商品名・固有名詞の言い間違い

有名なブランドや商品名も、言い間違いの宝庫です。似た響きの言葉に引っ張られて、まったく別のものになってしまうケースを紹介します。会話で言ってしまうと、地味に恥ずかしいものばかりです。

40. ブルガリ →「ブルガリア」
高級ブランドの BVLGARI が、東欧の国ブルガリアになってしまう言い間違いです。「最後にアがつくだけ」で、宝飾品からヨーグルトの国に早変わりしてしまいます。

41. ゴルゴンゾーラ →「ボンゴレ」と混同
チーズの名前とパスタの名前が、イタリア語の響きにつられて混ざってしまいます。レストランで「ボンゴレのチーズ」と注文し、店員さんを困らせてしまう言い間違いです。

42. モンブラン →「モランボン」
ケーキの名前が、焼肉のタレなどで知られる食品ブランドになってしまう言い間違いです。音の並びが似ているため、甘いものの話なのに鍋が思い浮かんでしまいます。

43. コストコ →「コスコ」
人気の会員制スーパー Costco を、つい縮めて「コスコ」と言ってしまうパターンです。早口になるほど真ん中の「ト」が消えやすくなります。

44. セコム ↔ アコム(混同)
警備会社と消費者金融という、まったく違う業種なのに名前が似ているため取り違えがちです。「家にセコム…じゃなくてアコム?」と、口に出してから慌てる言い間違いです。

45. IKEA →「イケヤ」
家具量販店の正しい読みは「イケア」ですが、日本人にはなじみ深い「ヤ」の音で「イケヤ」と言いがちです。実際にイケヤさんという名字もあるため、ますます間違えやすくなります。

46. ユニクロ →「ユニロク」
「ク」と「ロ」が入れ替わる言い間違いです。誰もが知るブランド名でも、早口で言うと音の順番が乱れてしまうという良い例です。

47. ミスタードーナツ →「ミスドーナツ」
正式名称とよく使う略称の「ミスド」が混ざって生まれる言い間違いです。「ミスター」と「ミスド」が合体し、中途半端な名前になってしまいます。

48. アディダス →「アジダス」
スポーツブランド adidas の「ディ」が、言いやすい「ジ」に変わってしまうパターンです。ロゴは見慣れていても、声に出すと意外とつまずきます。

49. ポルシェ →「ポルシュ」
高級車 Porsche の「シェ」が「シュ」になる言い間違いです。あこがれの車種を語る大事な場面ほど、なぜか口がすべってしまうものです。

言いにくくてつい噛む・言い間違いしやすい言葉

最後は、そもそも発音が難しくて誰もが噛みやすい言葉です。早口言葉のように、何度も練習しないとスラスラ言えないものを集めました。会議やプレゼンの前にチェックしておくと安心です。

50. ファイナンシャルプランナー
長いカタカナが連続するため、最後まで一息で言い切るのが難しい言葉です。「ファイナンシャル」だけでも怪しくなり、資格名を口にするたびに緊張が走ります。

51. ロサンゼルス →「ロスアンジェルス」
音の数が多く、「ロス」「アン」「ゼルス」のどこかが必ず乱れがちな地名です。略称の「ロス」に引っ張られて、語順まで怪しくなることもあります。

52. バーチャルリアリティ →「ヴァーチャル」
「バ」と「ヴァ」のどちらで言うか迷ううえに、後半も長く噛みやすい言葉です。技術の話で連発すると、だんだん発音が崩れていきます。

53. ペペロンチーノ →「ペロンチーノ」
「ペ」が二回続くため、一つ抜け落ちて「ペロンチーノ」になりがちです。イタリアンの定番なのに、注文時に毎回ヒヤッとする言い間違いです。

54. サプリメント →「サプメリント」
「プリ」と「メ」の順番が入れ替わる言い間違いです。健康の話題でよく出る言葉だけに、つい口にして恥ずかしい思いをする人が多いです。

55. アルミホイル →「アルミホイール」
台所で使う foil(ホイル)が、車の wheel(ホイール)になってしまう言い間違いです。一文字伸ばすだけで、キッチン用品が車のパーツに変身してしまいます。

56. ナルシシスト →「ナルシスト」
英語の narcissist に近いのは「ナルシシスト」ですが、「シ」が一つ減った「ナルシスト」が日本では一般的です。正しく言おうとすると、かえって噛んでしまう厄介な言葉です。

57. クラウドファンディング →「クラウドファウンディング」
資金集めの crowdfunding に、余計な「ウ」が入って「ファウンディング」になりがちです。新しい言葉ほど音が定着しておらず、言い間違いが起こりやすいのです。

言いにくい言葉の練習には、早口言葉が効果的です。滑舌を鍛えたい方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

なぜ言い間違いは起こるのか(言語学のメカニズム)

言い間違いが起こる仕組みと会話のイメージ

ここからは、全国の競合記事がほとんど触れていない「なぜ言い間違いが起こるのか」を、言語学の視点から解説します。原因を知ると、自分の言い間違いも少し誇らしく思えてくるはずです。

音位転換(おんいてんかん):音の順番が入れ替わる

言い間違いで最も多いのが、一つの言葉の中で音の位置が入れ替わる音位転換(メタテーシス)という現象です。「雰囲気(ふんいき)」が「ふいんき」に、「原因(げんいん)」が「げいいん」になるのがまさにこれです。

面白いのは、音位転換は単なる間違いでは終わらないという点です。たとえば「秋葉原」は本来「あきばはら」でしたが、音が入れ替わって今では「あきはばら」が正式な読みになりました。「新しい」も、古くは「あらたし」だったものが「あたらし(い)」へと変化したと言われています。今の言い間違いが、数百年後の正しい日本語になっているかもしれないのです。

つまり「ふいんき」も、遠い未来には正式な読みになっている可能性があるわけです。言い間違いって、ちょっと壮大ですよね。

語の混線(ブレンド):二つの言葉が混ざる

似た意味や音の言葉が頭の中で同時に浮かび、混ざってしまうのが語の混線です。「当たって砕けろ」と「挫ける」が混ざって「あたってくじけろ」になったり、店員さんの「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました」が合体したりするのがこのタイプの言い間違いです。

先取り誤り:先へ先へと考えてしまう

国立国語研究所の研究によると、私たちは話しながら無意識に「この先に何を言うか」を準備しています。そのため、後で言う予定だった音をうっかり先に言ってしまう先取りの言い間違いが起こります。緊張や早口でこの処理が追いつかなくなると、言い間違いが一気に増えるのです。

子供の言い間違いは成長の証

子供に言い間違いが多いのは、発音をつかさどる口や舌がまだ発達途中であることと、言葉の正しい音をまだ覚えている最中だからです。難しい音を言いやすい音に置きかえているだけで、決して言葉の能力が低いわけではありません。むしろ、たくさん話そうとしている成長のサインなのです。

豆知識
言語学の研究では、言い間違いが起こるのはおよそ千語に一語とされ、入れ替わる音は「母音は母音と、子音は子音と」というルールに従うことが多いと分かっています。言い間違いにも、ちゃんと法則があるのです。

言い間違いを減らす5つのコツ

言い間違いは人間らしい現象とはいえ、大事な場面ではできるだけ避けたいものです。すぐに実践できる、言い間違いを減らすコツを5つ紹介します。

  1. 少しゆっくり話す:早口は言い間違いの最大の原因です。一呼吸おいて話すだけで、音の入れ替わりがぐっと減ります。
  2. 言いにくい言葉は事前に声に出す:プレゼン前に固有名詞や専門用語を一度音読しておくと、本番での言い間違いを防げます。
  3. 接客では復唱と指差し確認:注文や金額は、目で確認しながら口に出すと混線しにくくなります。
  4. 早口言葉で滑舌を鍛える:口や舌の動きがなめらかになり、噛みにくくなります。トレーニング感覚で楽しめます。
  5. 自分の話し方を録音して聞く:無意識の言い間違いに気づける、いちばん効果的な方法です。

言い間違いについてよくある質問(Q&A)

Q1. 言い間違いが多いのは病気のサインですか?

たまの言い間違いは、千語に一語の割合で誰にでも起こる正常な現象なので心配いりません。ただし、急に言い間違いが激増した、言葉が出てこない、ろれつが回らないといった症状が続く場合は、念のため医療機関に相談すると安心です。

Q2.「ふいんき」はなぜこんなに広まったのですか?

「ふんいき」より「ふいんき」の方が口の動きとして言いやすいことが大きな理由です。音位転換という自然な現象に、発音のしやすさが重なって、多くの人が同じ言い間違いをするようになりました。

Q3. 子供の言い間違いは直すべきですか?

多くの言い間違いは、成長とともに自然に直っていきます。無理に否定したり笑いものにしたりせず、正しい言い方をさりげなく聞かせてあげるのがおすすめです。今しか聞けない可愛い言い間違いを、楽しむ気持ちも大切にしてください。

Q4. 言い間違いと「誤用」はどう違うのですか?

言い間違いは音やうっかりによる口のすべりで、頭では正しい言葉が分かっています。一方の誤用は、言葉の意味や使い方そのものを取り違えている状態です。意味の誤用や読み間違いについては、別記事で詳しく解説しています。

Q5. 緊張すると言い間違えるのはなぜですか?

緊張すると、話す内容を組み立てる脳の余力が減ってしまいます。すると先取りの処理が乱れ、後で言うはずの音を先に言ってしまうなどの言い間違いが起こりやすくなります。深呼吸して落ち着くだけでも、かなり防げます。

まとめ・言い間違いは人間らしさの証

今回は、定番から子供、店員さん、ブランド名まで、57個の言い間違いをカテゴリ別に紹介しました。

言い間違いは、サボりや能力不足ではなく、脳が言葉を一生懸命に組み立てている証拠です。音位転換や語の混線といった仕組みが背景にあり、ときには時代を超えて正しい日本語へと変わっていくことさえあります。

人の言い間違いに気づいても、優しく受け止めてあげてください。そして自分が言い間違えても、どうか笑い飛ばしてください。言い間違いは、私たちが言葉を使う生き物である何よりの証なのですから。

ちなみに筆者は、いまだに「シミュレーション」を一発で言える自信がありません。一緒に練習していきましょう。

言葉にまつわる面白い記事を、ほかにもたくさん用意しています。あわせてお楽しみください。

言い間違いが起こる仕組みについて、さらに詳しく知りたい方は、国立国語研究所の解説も参考になります。