日本一の難関大学として知られる東京大学。合格するだけで一目置かれる存在ですが、中に入ってみると「あれ、意外と庶民派?」「変わり者もいるんだな」と感じるポイントが山ほどあります。
赤門で観光客と一緒に写真を撮られるのに慣れる、進振りという独特の進路決定システムに振り回される、駒場と本郷の移動が遠い、クイズ研究会が異常に強い、シケプリ文化で試験を乗り切る、教授にノーベル賞受賞者や芥川賞作家がゴロゴロいる。
この記事では、現役東大生・OBOGの証言や東大新聞のインタビュー、大学公式データも参考にしながら、「東大生あるある50選」を入試・キャンパス・勉強・サークル・就活の5ジャンルで紹介します。東大を目指す受験生も、東大に興味があるだけの人も、ぜひ気楽に読んでみてください。

目次
第1章:入試・受験編の東大生あるある10選

東大生の多くは「受験期」に人生の一大ハイライトを経験しています。共通テストの点数・合格発表日の胴上げ・出身校の話題は永遠に語り尽くせないネタの宝庫です。まずは入試・受験時代の「わかる!」と頷かれるあるある10選を紹介します。
1. 共通テスト・センターの得点を今でも一桁まで暗記している
東大合格には共通テスト9割前後が必要なこともあり、自分が取った点数は一生忘れません。「英語は190、数学は1Aが92で2Bが86、国語は170…」と、同期と会うたびに得点比較合戦が始まるのが定番です。
社会人になってからもふとした拍子に「そういえば俺、物理何点だったっけ?」と記憶が甦ることがあるくらい、受験期の数字は脳に刻まれています。
2. 理科三類は別世界扱いされる
東大には文一・文二・文三・理一・理二・理三の6つの科類がありますが、医学部進学を事実上約束された理三は圧倒的に別格。「同じ東大生」と一括りにされますが、理三生は合格最低点が他類より50点以上高く、平均して東大生の上位1%しか入れません。
授業や合宿で理三生と接点ができると、「あ、この人は違う次元で勉強してきたんだな」と悟る瞬間が訪れます。周りの理三生の鉄緑会時代のエピソードを聞いて「小6で中学数学終わってたのか…」と絶句するのは定番です。
3. 合格発表の日の胴上げ写真をSNSで使いがち
3月10日の本郷キャンパスでは、運動会や応援部による伝統の「合格胴上げ」が行われます。合格者が宙を舞う写真はメディアでも定番のショットで、SNSアイコンに使う東大生も少なくありません。
胴上げは任意参加で、気後れして断った合格者も多いのですが、その場の勢いで乗った派は「あの時の写真は一生の宝物」と語ります。断った派はちょっと後悔するのも東大生あるあるです。
4. 「東大なんだ、すごいね」に反応するのが飽きてきた
出会う人ごとに「えっ、東大なの?頭いいんだね!」と言われ、最初は嬉しかった反応も、数百回繰り返されると「はい、そうなんです…」と返すだけの条件反射になります。
「東大卒です」と初対面で言うと空気が変わることを知っているので、自己紹介の場面では「都内の大学で…」「国立大学で…」とぼかす人も多いです。嫌味にならないよう気を遣う文化が自然と身につきます。
5. 鉄緑会・駿台・SEGの出身者率が異常に高い
東大理系の合格者の3割以上が鉄緑会(東京大学医学部の学生が立ち上げた進学塾)出身といわれ、文系でも駿台・河合塾・Z会が定番コースです。入学してから同期と話すと「え、君も鉄緑だった?何年生から?」と談義が始まるのが常。
「鉄緑会レベル1(中1)から通ってた」という人が平然と存在し、地方公立出身者は「自分、一人で参考書だけでやってきた」とカミングアウトすると珍しがられる立場になります。
6. 開成・灘・桜蔭・筑駒の出身者が周りに異常に多い
毎年の東大合格者ランキングで上位を占める「東大王道校」――開成・灘・麻布・筑駒・桜蔭・女子学院・栄光学園など――の卒業生が、クラスに集団で存在します。地方公立出身者にとっては「え、そんなに偏ってるの?」と驚くレベルです。
特に開成出身者は100名前後が毎年入学するため、「開成→東大」のコネクションで知り合いを紹介し合うのが当たり前。学食で「開成出身のOBが…」という会話が飛び交うのは、他大学ではあまり見られない光景です。
7. 自分の受験期の問題を今でも再現できる
「2022年の東大数学第3問、積分の問題だったよね」「あれ、俺は(2)で計算ミスして15点落とした」――受験した年度の本試験問題は、解法まで含めてほぼ完全に暗記している東大生が大勢います。
家庭教師や塾講師のバイトをしていると、自分の受験年度の問題を生徒に解説する機会があり、そこで再び記憶が呼び覚まされて、どんどん精度が上がっていくのもあるあるです。
8. 「なんで東大選んだの?」と聞かれるのが定番
地方出身者・非受験エリート校出身者は、ほぼ必ず聞かれる質問が「なぜ東大を志したのか」。「親が東大卒だから」「先生に勧められて」「早稲田と慶応より名門だと思ったから」「なんとなくテレビで見て」など、答えは人によって様々です。
よくある模範解答は「教養学部で幅広く学んでから進路を決められる点が魅力」。これは進振り(進学振り分け)制度を指していて、入学後に学部を選べる東大独特のシステムです。
9. 受験参考書の著者を直接知っている
東大を目指す高校生が使う参考書の著者には東大卒・東大現役生が多数います。数学の「大学への数学」執筆陣、英語の鉄緑会テキスト担当者、現代文の過去問解説を書いた予備校講師などが、先輩や同期にゴロゴロしています。
「あの参考書の著者、うちのサークルの先輩だよ」「先週、予備校の公開授業やってるの見た」という会話が日常で、受験時代の憧れだった人と普通にお茶する経験は東大生の特権といえます。
10. 「現役派」と「浪人派」で微妙にマウントを取り合う
東大合格者の現役率は約65%、浪人率は約35%。現役派は「最短で合格した」と主張し、浪人派は「1年余分に勉強して実力をつけた」と反論します。どちらも一理あるので結論は出ませんが、サークル飲みの定番ネタになります。
多浪(2浪以上)の猛者もたまにいて、彼らは「人生経験が深い」と一目置かれる存在。再受験で医学部・理三に入る30代もおり、受験から一番遠い人が一番受験を語れるという逆転現象も東大ならではです。
第2章:駒場・本郷キャンパス編の東大生あるある10選

東大は駒場(教養課程)・本郷(専門課程)・弥生(農・薬学部)・三鷹(研究所)・柏(新領域)と5つのメインキャンパスに分かれており、学生生活は常に移動との戦いです。ここではキャンパスにまつわる10のあるあるを紹介します。
11. 進振り(進学振り分け)の話題が永遠に尽きない
東大独自の進振り制度――入学後の1〜2年生の成績で、2年生の夏に進学先の学部・学科を決めるシステム――は、東大生の人生を左右する最大のイベントです。駒場生は1年の4月から「平均点いくつ必要?」「底点はどれくらい?」と話題にし続けます。
人気学科(法学部・経済学部・情報系・医学部進学など)は底点が高く、希望通りに進めない場合は第二・第三希望へ。「文一だったのに教育学部に流れた」「理一から農学部になった」など、進振りの悲喜こもごもは一生の話のタネになります。
12. 駒場キャンパスと本郷キャンパスの移動が遠すぎる

駒場(井の頭線・駒場東大前駅)と本郷(丸ノ内線・本郷三丁目駅)は電車で30〜40分の距離。教養学部の後半〜専門学部の初期は両キャンパスを行き来することもあり、通学が負担です。
「2限が駒場、4限が本郷」の日は昼飯を食べる時間すら惜しく、移動中の車内でサンドイッチを食べるのが日常化します。そのため学生の間で「本駒間通学パス」の定期券代がテーマの話題がよく出ます。
13. キャンパスは5つに分かれているのが当たり前
駒場・本郷の他にも、農学部の弥生キャンパス(本郷の北隣)、生産技術研究所の駒場IIキャンパス、新領域創成科学研究科の柏キャンパス、海洋研究の三崎・白金台キャンパスなど、東大は全国に分散しています。
「農学部で一時間目、本郷で3限」というシフトになった学生は、毎日の移動が事実上のトレーニング。キャンパス内を自転車で駆け抜ける東大生を見かけるのは本郷名物です。
14. 赤門で観光客に写真を撮られるのに慣れてしまう
本郷キャンパスの赤門は国重要文化財で、東大公式の「顔」として観光地化しています。平日でも中国・韓国・台湾などのツアー観光客がズラリと並び、東大生も平気で写真に映り込みます。
「赤門で通勤写真撮られたわ」「さっき進学希望の高校生に道聞かれて案内した」など、赤門前エピソードは尽きません。最近は卒業式に家族と赤門で記念撮影するのが再ブームになっています。
15. 安田講堂・時計台はフォトスポットの定番

1969年の東大闘争(安田講堂事件)の舞台として歴史的に有名な安田講堂は、入学式・卒業式・学内最大級の講演会が行われる建物です。前庭からの写真は東大公式ホームページでも多用されています。
学生は何度も通り過ぎるうち「ただの建物」と化しますが、親や友人が来ると必ず「安田講堂で写真撮って」と頼まれる聖地。入学式で初めて中に入る時の感動は、受験を戦い抜いた者だけの特権です。
16. 学食は栄養士が監修した良心的な価格
東大生協の学食は420〜680円程度でバランスの取れた定食が食べられ、栄養士が献立を監修しています。本郷の中央食堂・農学部食堂・駒場の第一食堂など、キャンパスごとに名物メニューがあります。
特に人気なのは赤門ラーメン(中央食堂)、チキン南蛮(農学部)、ビーフシチュー(三号館)など。ランチ時は長蛇の列ができ、学生証を出してスムーズに決済するのが「慣れた人」の所作です。
17. 東大グッズは銀杏マークがトレードマーク
東大の公式紋章は銀杏の葉を2枚重ねたデザイン。Tシャツ・パーカー・ペンケース・タンブラー・タオル・マスコット人形など、生協で販売されるあらゆるグッズにあしらわれています。
「東大入学祝いに親から銀杏マークのカフスボタンをもらった」「サークル合宿の揃いTシャツは銀杏プリント」など、銀杏は東大生活の至るところに登場します。お土産に買って帰ると、地方の親戚に大ウケするのも定番。
18. 駒場東大前駅は朝8時に東大生で溢れる
井の頭線駒場東大前駅は、駅名通りキャンパスに直結。朝8時台は改札を出る乗客の7〜8割が東大生という珍しい駅です。無言でキャンパスへ向かう流れに巻き込まれるのが朝のルーティンです。
隣の駅「池ノ上」「神泉」界隈は下宿している東大生も多く、駒場東大前から京王井の頭線で下北沢・吉祥寺・渋谷に出やすいのも立地の魅力。学生の一人暮らし適地として定評があります。
19. 生協書籍部は東大関連本の聖地
本郷の生協書籍部(本郷第1購買・第2購買)や駒場生協書籍部は、東大関連書籍・教授の著書・推薦図書が棚ごとに並ぶ独特の本屋です。一般の書店では並ばないマニアックな学術書や専門雑誌も揃っています。
「東大入試問題解説」シリーズ、「教養学部テキスト」、OB教授の新刊、過去の東大新聞バックナンバーなど、ここでしか手に入らない本も多数。組合員カードで10%引きになるので、学生はここでの買い物が定着します。
20. 総合図書館が広すぎて迷子になる

本郷キャンパスの総合図書館は約120万冊の蔵書があり、8階建ての書庫は初めて入ると方向感覚を失うレベル。卒業論文を書く時期になると「教授から指定された文献が4階の書庫M列42番にあるから探して」と言われ、半日迷子になる学生もいます。
ただ最近はデジタル化が進んでおり、電子ジャーナル・データベースへのアクセスは膨大。東大生にとって「リサーチ時間の短縮」を可能にする大切な資源です。席取り合戦は試験期に熾烈を極めます。
第3章:勉強・授業編の東大生あるある10選

東大の授業は大人数の必修と少人数のゼミが並存する独特の構造。必修の英語・第二外国語・数学・情報・実験などに加え、進振りのための「優3割規制」や、試験対策の「シケプリ」文化など、東大ならではの勉強あるあるを10個まとめます。
21. 英語一列・二列の先生はグローバルすぎる
教養課程の必修英語「英語一列・二列」は、ネイティブもしくは海外経験豊富な日本人教員が担当。発音が完璧すぎて、授業中に自分のカタカナ英語が恥ずかしくなる瞬間がよく訪れます。
教材は専門論文・TED動画・学術エッセイなど難易度が高く、「高校までの英語とは別物」と感じる東大生は少なくありません。帰国子女と机を並べると、自分のリスニング力の差に愕然とするのも定番です。
22. 第二外国語の選択で人生が変わる
東大教養ではドイツ語・フランス語・中国語・スペイン語・朝鮮語・ロシア語・イタリア語から第二外国語を選びます。週4〜6コマある必修で、クラス編成もこの選択で決まるため、同じ二外クラスの同期は4年間濃い付き合いになります。
「スペ語(スペイン語)は楽単」「独語は文法地獄」「朝鮮語は日本語と似ていて入りやすい」など、先輩の口コミが毎年飛び交います。中には語学が好きすぎて言語学部に進振りする人も現れます。
23. シケプリ(試験対策プリント)文化で試験を乗り切る
東大独特の文化「シケプリ」――シケタイ(試験対策委員)が授業ノート・過去問・解答例をまとめて無料配布するシステムです。クラス単位で組織され、シケプリがあるかないかで試験の点数が30点変わることもあります。
優秀なシケプリは先輩世代まで受け継がれ、「この授業は2018年のシケプリが最強」という口コミが生協書籍部の掲示板レベルで共有されます。シケタイは感謝されますが、作成の負担は相当重いのが実情です。
24. 「優3割規制」が進振り点を左右する
教養学部の成績評価は「優」の割合を原則3割以下にする「優3割規制」が敷かれています。進振りの基準点を上げたい学生にとっては「優」を取れるか否かが生命線。試験期には講義室の最前列が争奪戦になります。
授業によっては「優上(100点満点中90点以上)」が全クラスの5%以下しか出ない厳しさで、90点取っても優止まりで終わるケースも。「あと3点足りなくて、法学部じゃなくて教育学部」みたいなシビアな現実が進振りで訪れます。
25. 大人数の講義では後ろで寝る人が多発
必修でも選択でも、受講者200名超の大講義室では後方席の爆睡率が高いのが東大ならでは。前列はガチ勢、中央は普通の学生、後方は寝る派・スマホ派・離脱派と席ごとに文化が違います。
教授も慣れたもので、黒板に書きながら独り言を進める先生もいれば、時折「寝てる人、起きてるか?」とユーモアで起こす先生も。サボっても試験直前にシケプリで挽回するのが東大流の勉強法になっています。
26. SSSを取ると周りからざわつかれる
成績評価の最高ランク「優上(SSS)」は人数が限られるため、取得すると周囲の話題になります。「あの科目でSSS取った奴いるらしい」と学科内で噂が広まり、本人も半分恥ずかしく半分誇らしい状態に。
SSSを複数科目で取ると「神」扱いされ、研究室や大学院の推薦で有利になることも。ただし本人は「運が良かっただけ」と謙遜するのが東大生の常識です。
27. 単位が取れやすい授業の口コミがSNSで出回る
毎学期、Twitter/X上で「楽単(らくたん)情報」が飛び交います。「〇〇先生の△△概論は出席だけで可以上」「レポート提出で優」などの情報が、シラバスとは別ルートで共有されるのが現代版の東大文化です。
ただし楽単は履修希望者が殺到して抽選落ちしたり、翌年から厳しい先生に変わったりと流動的。口コミに頼りすぎると逆に単位を落とすリスクもあり、情報リテラシーが問われます。
28. レポートは前日夜から着手して朝5時に提出
「レポート締め切り=ITC-LMS(学習管理システム)の提出期限」は大抵23:59か24:00。東大生の多くが前日の夜から書き始めて朝方に提出するスタイルを実践しています。
ITC-LMSのアクセスログは深夜〜朝5時がピークで、「東大生は夜行性」と自嘲するツイートが定期的に話題になります。締め切り5分前にサーバーが混雑する現象も毎学期恒例です。
29. 教員免許を取る人が意外と多い
東大生の進路はコンサル・官僚・研究職のイメージが強いですが、実は教員免許取得者も多数。教員になるために取る人、保険として取る人、単位の都合で取る人と理由は様々ですが、教育実習で母校や有名校に戻る東大生は珍しくありません。
教育学部以外の学生でも「教職課程」を履修すれば免許は取得可能。ただし履修負担が重く、「単位地獄を乗り越えた猛者」と尊敬される証になります。
30. 履修したマイナー語学の教員の名前を一生覚える
二外で朝鮮語・ロシア語・イタリア語などのマイナー言語を選んだ学生は、教員との距離が異常に近いのが特徴。授業参加者が少ないため、一人ひとりの名前を教員が覚えて指名します。
卒業後も「〇〇先生、今もあの授業やってるかな」と思い出す東大生は多数。年数が経ってから母校を訪ねて旧交を温めるOBOGもいて、マイナー語学クラスは「第二の故郷」として記憶に残ります。
第4章:サークル・日常生活編の東大生あるある10選

東大のサークル・部活動は公認団体だけで300以上。文化系・体育会・インカレとバラエティ豊かで、クイズ研究会・理論研究会など「東大ならでは」の硬派サークルも数多く存在します。ここでは生活面のあるある10個を紹介します。

31. テニサー・スキサーが新歓シーズンに猛攻勢
入学直後の4月はテニスサークル・スキーサークルが最も勢力を伸ばす時期。駒場キャンパスの至る所で「新歓飲み会」「合宿説明会」のビラ配りが行われ、気づくと複数のサークルに仮入会しているのが東大新入生あるあるです。
ただし東大のテニサーは「ガチ派」「遊び派」の二極化が激しく、新入生は最初にどちらに入るかで4年間の雰囲気が決まります。先輩が後輩を指導する体育会寄りのサークルも人気です。
32. 運動会(体育会)に入ると本気すぎる
東大の運動会(=体育会)は、他大学の部活動より遥かにハード。硬式野球部は東京六大学リーグ加盟で早慶明立法に挑み、アメフト部・レガッタ部も全国大会常連。練習は朝4時起きも珍しくありません。
「東大生は勉強だけ」というイメージとは真逆に、運動会所属の東大生は体力・気合い・チームワークを磨き、就活でもアピールポイントになります。ただし本気でやると勉強との両立が地獄という覚悟も必要です。
33. 五月祭・駒場祭の出し物が学術寄り
本郷で五月祭(5月下旬)、駒場で駒場祭(11月下旬)を開催。他大学の学園祭と決定的に違うのは、研究室・サークルの学術展示が人気イベントになっていること。プラネタリウム・天文学講座・恐竜化石展示・社会学ディスカッションなど、硬派なコンテンツが並びます。
もちろん模擬店・ライブ・ミスコンもありますが、学術系イベントの動員数が模擬店に匹敵するのは東大の文化。両祭とも20万人以上が来場する大規模イベントです。
34. サークルは「公認」「準公認」「非公認」の3階層
東大の学生団体は公認団体・準公認団体・非公認団体に分類され、公認のほうが教室予約や学祭出店で優遇されます。準公認・非公認のサークルは自主運営色が強く、活動内容もマニアックになる傾向です。
「非公認だけど創部50年以上の伝統サークル」「準公認でキャンプ好きが集まる少数精鋭派」など、階層ごとのカルチャーがあり、サークル巡りは結構な情報戦になります。
35. クイズ研究会のレベルが異常に高い
東大クイズ研究会は全国屈指の強豪。QuizKnockの伊沢拓司・鶴崎修功など、テレビで見かけるクイズ王の多くが東大クイズ研出身です。新歓時には「普通にクイズを楽しみたい」層と「競技志向」層で分かれるほど層が厚い。
年に1回のEQIDEN(大学対抗早押しクイズ)は毎回東大が上位常連で、クイズ系YouTuberの動画にも頻繁に登場します。一般学生から見ると別世界ですが、身近に「知の世界チャンピオン」がいる環境はユニークです。
36. オリ合宿で同期の顔と専攻を一気に覚える
入学直後の4月中旬に開催されるオリエンテーション合宿(オリ合宿)は、2泊3日で同じクラスの新入生が親睦を深めるイベント。ここで「理一の〇〇君」「文三の△△さん」と顔と名前が結びつき、4年間の人間関係の基礎になります。
上級生の「オリ担」(オリエンテーション担当)が企画運営を担い、合宿中のレクリエーション・飲み会で一気に仲良くなれる仕組みです。ただし近年は感染症対策で形を変えた開催が続いています。
37. 地方出身者が東京の満員電車に慣れるのに時間がかかる
東大合格者の約40%は地方出身で、地方から上京して一人暮らしを始める組が多い大学です。最初の満員電車ショックは定番で、「駅のホームで立ち往生した」「通学1時間って長すぎる」と嘆きつつ、半年もすればすっかり慣れます。
上京組は駒場東大前・池ノ上・東大前(南北線)・本郷三丁目周辺で一人暮らしを始めることが多く、家賃7〜9万円の狭いワンルームから学生生活がスタートします。
38. 駒場寄りの学生は下北沢・渋谷の住民化する
駒場周辺住民の東大生は、京王井の頭線で下北沢・吉祥寺・渋谷が15分以内。夜の飲み会は自然と下北沢になり、古着屋・書店・ライブハウスをハシゴする「下北文化」に染まっていきます。
本郷寄りの学生は上野・御茶ノ水・秋葉原が近く、カルチャーが全然違います。「駒場組」と「本郷組」で飲み場所の好みが分かれるのも、東大生の地域色です。
39. バイトは塾講師・家庭教師・TAが定番
東大生のバイト御三家は塾講師・家庭教師・TA(ティーチングアシスタント)。時給は家庭教師で3,000〜5,000円、塾講師で2,000〜4,000円、難関校受験対応なら時給1万円超も珍しくありません。
「東大生というだけで親から信頼され、体感で時給1.5倍」という裏技を誰もが一度は経験します。大学院進学を見据える学生はTA(学部授業の補助)で教育経験を積み、後のキャリアに繋げます。
40. 東大新聞を読むか読まないかで意識が分かれる
東大公認の学生新聞「東大新聞」は週刊発行で、キャンパスの時事・研究・サークル情報を報じています。購読する意識高い系と、スルーする普通系、寄稿する学内記者派の3種族が共存しています。
OBOGには政治家・ジャーナリスト・官僚が多く、東大新聞の記者経験者はマスコミや文筆業へ進むキャリアパスとして有名です。学生記者の記事が全国紙に引用されることもあり、実力派揃いです。
第5章:就活・卒業後編の東大生あるある10選
最後は東大生のキャリアあるある。コンサル・商社・官僚・研究職・起業など多様ですが、東大ならではの就活の特徴とOBOGネットワークの強さを紹介します。
41. 就活ではコンサル・商社・デベロッパーが王道
東大生の就活ランキングはここ10年、マッキンゼー・BCG・ベイン・アクセンチュアなどの外資系コンサル、三菱商事・三井物産・伊藤忠などの総合商社、三井不動産・三菱地所などのデベロッパーが人気上位。合同説明会では椅子が足りないほどの盛況です。
エントリーシートは「東大ブランド」でスクリーニングを通過しやすいものの、面接では論理性・人物評価で厳しく見られます。そのため早期から「グループディスカッション」「ケース面接」対策のサークルに参加する学生も多いです。
42. 官公庁志望は「エース中のエース」扱い
東大の強みは霞が関への強い就職パイプ。財務省・経済産業省・外務省・総務省など、毎年東大出身の総合職(旧Ⅰ種)が多数採用されます。「文一から官僚コース」は今も王道中の王道です。
ただ近年は民間志望が増加し、官僚離れが問題化。霞が関説明会では「長時間労働・旧態依然の組織文化」を懸念する声が学生側から挙がるなど、東大生の就職観の変化を感じるシーンが増えています。
43. 理系はそのまま修士に進む率が7割超え
東大理系(工学部・理学部・農学部・薬学部・医学部)の大学院進学率は約70〜80%。「学部卒で就職」は少数派で、修士2年まで進むのが標準コースです。
院進する理由は「専門を深めたい」「研究職に進みたい」「就活で研究実績が武器になる」など様々。ただし博士(D課程)まで進む人は修士全体の約10%と一気に絞られ、進路選択の分岐点になります。
44. 医学部進学はまた別世界
理科三類から医学部医学科に進む学生は、6年一貫の医学教育を受けて医師になるのが王道。他学部の友達が4年で卒業する中、自分はあと2年残る生活は独特の孤独感があるといわれます。
医学部同期は受験時代からの知り合いが多く、結束力が非常に強いのも特徴。医学部野球部・医学部テニス部など、他学部とは別の部活動があり、6年間は医学部コミュニティで完結する傾向があります。
45. 教授陣にノーベル賞・芥川賞級が普通にいる
東大の教員は各分野で日本トップクラス。ノーベル物理学賞受賞者・芥川賞作家・文化勲章受章者などが教授として普通に授業を持っています。「あの先生、テレビで見た人?」と初回授業でざわつくのも恒例です。
ただし授業自体は淡々と進むことも多く、「受講して初めて大物だと気づいた」というパターンも。研究室に入って初めて先生の凄さが実感できるケースが多いです。
46. 東大OB/OGのネットワークは社会人になってから威力を発揮する
卒業後、社会人になると東大閥(赤門会)の影響力を実感します。企業内の同窓会・業界横断の東大人脈・寄付金募集・母校訪問企画など、卒業しても東大とのつながりは切れません。
特に金融・官僚・学界では「先輩後輩」の関係が強力で、「東大出身」だけで初対面のハードルが下がることも。反面、東大閥が苦手な人は「距離を置きたい」と感じる場合もあり、個人差があるのも事実です。
47. 「東大卒」と公言するかどうかで悩む
名刺や経歴書に「東京大学卒業」と書くか、「都内国立大学卒」と書くかで悩むOBOGは多数。書くと「偉そう」「嫌味」と思われる恐れがあり、書かないと経歴が薄く見える。バランス取りが難しい問題です。
結婚相手の親に会うときに「東大卒です」と言うと過剰に期待されるジレンマもあります。「初対面では言わないけど、聞かれたら正直に答える」が最適解だと悟るのが、東大卒の処世術です。
48. 起業・フリーランスへの意識が高まっている
近年は大企業より起業・スタートアップを志す東大生が急増。東大IPC(東京大学協創プラットフォーム開発)や松尾研究室が支援するAI系スタートアップなど、学内から起業家を排出するエコシステムが整っています。
「Preferred Networks」「Rarejob」「UTEC」など、東大関連スタートアップは世界トップクラスの時価総額。リスクを恐れず独立する20代東大卒が増えていることは、時代の変化を感じさせます。
49. 同窓会で「あの頃の進振り」を何度も語り合う
30代・40代になっても、同窓会で必ず話題になるのが「あの頃の進振り」。「俺は文二から経済で内定取れたのに、進振りで法学部に行った奴より初任給高かった」「工学部行った友達が今GAFA」と、進振りの結果が職業人生にどう影響したかの情報交換が永遠に続きます。
進振りは人生の縮図。「どの学部に行ったか」で業界・キャリア・人脈が大きく変わるため、何年経っても語り尽くせないのです。
50. どんな話題でも「東大にいた頃ね」と枕詞を使いたくなる
どんな場面でも、ふと「東大の頃はさ…」と切り出したくなる瞬間が一生続きます。「東大の友達と」「東大時代の教授が」「東大新聞の記事で」など、母校への帰属意識は卒業後も強烈です。
本人に悪気はなくても、聞き手によっては「自慢話」に聞こえることもあるため、TPOをわきまえて使うのが大人の東大卒。それでも自然と口をついて出てしまう「東大依存症」は、6年・10年経っても完治しません。

東大生あるあるQ&A
Q1. 東大生は本当に勉強ばかりしている?
A. 人によりますが、意外と遊ぶ人も多数です。サークル・バイト・旅行・恋愛もしっかりこなし、試験期だけ集中的に勉強するスタイルが主流。「ガリ勉イメージ」は半分当たり、半分ハズレです。
Q2. 東大内で恋愛事情はどうなっている?
A. 男女比は東大全体で約8:2と男子学生が多数。女子学生は理系学科で特に少なく、他大学(早稲田・慶應・お茶の水女子・東京女子大など)とのインカレサークルで知り合うパターンが多いです。
Q3. 東大を目指す高校生におすすめのアドバイスは?
A. 「基礎を完璧に固める」ことが最重要。応用問題は基礎の組み合わせで解けるので、各科目の教科書レベルを完璧に理解しておけば東大模試で偏差値65は越えられます。鉄緑会など高速進度の塾に通えない地方生は、参考書(チャート式・Focus Gold・鉄壁など)+Z会の組み合わせで十分対応可能です。
Q4. 東大生は進路で後悔することはある?
A. ありえます。「進振りで希望学部に行けなかった」「就活で他大の友達の方が早く内定」「大学院に進んだが研究が向いていなかった」など、どんなキャリアにも後悔の種はあります。東大卒でも完璧な人生は保証されず、その都度の選択が大事というのが卒業生の共通見解です。
まとめ:東大生は意外と人間くさい
「東大生」というと天才・エリートのイメージが先行しますが、実態は普通の大学生と変わらない生活をしている人が大半です。進振りで振り回され、シケプリに助けられ、赤門前で観光客と写真に映り、駒場東大前駅の朝ラッシュに揉まれ、サークル飲みで潰れる。
その中でも「進振り」「シケプリ」「優3割規制」「駒場vs本郷」「オリ合宿」「東大新聞」「OB/OG赤門会」など、東大独特の文化・制度が彼らの日常を特徴づけています。これらを知っていると、東大を取り上げたニュースや書籍・ドラマがより深く理解できるはずです。
受験生の方は「合格したらこういう生活が待っている」と具体的にイメージできます。東大生と関わる機会がある方は、話題のネタとして使ってもらえば距離が一気に縮まります。


