
この記事では、世界の珍しい目の色をランキング形式で紹介しつつ、日本人の目の色のバリエーションや、目の色が決まる科学的なメカニズムまで詳しく解説します。
「アースアイって何?」「ヘーゼルアイとブラウンの違いは?」「橋本環奈の目はなぜあんなに色素が薄いの?」といった疑問もスッキリ解消できる内容です。
目次
そもそも目の色はどうやって決まる?
珍しい目の色を紹介する前に、まず「なぜ人によって目の色が違うのか」を簡単に解説しておきます。
メラニン色素の量がカギ
目の色は、虹彩(こうさい)に含まれるメラニン色素の量で決まります。メラニンが多いほど暗い色(ブラウン)になり、少ないほど明るい色(ブルーやグリーン)になります。
・メラニンが多い → ダークブラウン(濃い茶色)
・メラニンがやや多い → ライトブラウン、アンバー(琥珀色)
・メラニンが中程度 → ヘーゼル(茶+緑の混色)
・メラニンが少ない → グリーン、ブルー
・メラニンがほぼゼロ → レッド/バイオレット(アルビニズム)
空が青い理由と同じ?「レイリー散乱」
意外かもしれませんが、青い目の虹彩に青い色素があるわけではありません。
メラニンが少ない虹彩では、光の短い波長(青い光)が散乱されやすくなります。これを「レイリー散乱」と呼び、空が青く見えるのとまったく同じ原理で目が青く見えているのです。
つまり、ブルーアイの人の虹彩は「青く染まっている」のではなく、「光の散乱で青く見えている」だけ。科学って面白いですよね。
2種類のメラニンが色の違いを生む
メラニン色素には2種類あり、その比率で目の色が変わります。
・ユーメラニン:黒〜茶色系の色素。量が多いと暗い目の色になる
・フェオメラニン:黄色〜赤色系の色素。グリーンやヘーゼルの色味に関与
たとえばグリーンアイの人は、少量のユーメラニンに加えてフェオメラニンが含まれており、レイリー散乱の青と組み合わさって緑色に見えています。
世界の目の色の割合
次に、世界全体で見た目の色の分布を確認してみましょう。
・ブラウン(茶色):約70〜80%(圧倒的多数)
・ブルー(青):約8〜10%
・ヘーゼル(茶+緑):約5%
・アンバー(琥珀色):約5%
・グレー(灰色):約1〜3%
・グリーン(緑):約2%
・レッド/バイオレット:0.01%未満
ブラウンが圧倒的に多く、世界の約8割の人が茶色い目をしていることになります。一方、グリーンやグレーは世界的にかなり希少で、レッド/バイオレットに至ってはほぼ存在しないレベルです。

珍しい目の色ランキングTOP7
ここからはいよいよ、世界で珍しい目の色をランキング形式で紹介していきます。
第7位:ブルー(青)…世界人口の約8〜10%
世界で2番目に多い目の色ですが、全人口の10%以下と考えるとそこまで多くはありません。
ブルーアイはスカンジナビア半島やバルト三国に多く、エストニアやフィンランドでは人口の89〜99%がブルーアイという報告もあります。逆にアジアやアフリカではかなり珍しい目の色です。
ちなみに、ブルーアイの人は全員共通の祖先を持つという研究結果もあります。約6,000〜10,000年前にヨーロッパで起きた1つの遺伝子変異がブルーアイの起源とされています。
第6位:ヘーゼル(茶+緑の混色)…世界人口の約5%
ヘーゼルアイは、茶色と緑が混在する多色性が特徴の目の色です。瞳孔の近く(中心)が暗い茶色で、外側に向かって緑やゴールドに変化するグラデーションパターンが典型的です。
光の条件によって色味が変わるのもヘーゼルの大きな特徴で、太陽光ではゴールドが強く出て、蛍光灯の下では緑が目立ち、暗い場所では茶色っぽく見えます。いわゆる「カメレオンアイ」と呼ばれることもあります。
ブラウンとの違いは、ブラウンが虹彩全体がほぼ均一な茶色であるのに対し、ヘーゼルは必ず複数の色が混在している点です。
第5位:アンバー(琥珀色)…世界人口の約5%
アンバーはゴールド〜銅色に輝く美しい目の色です。フェオメラニン(黄色系色素)の含有量が多いため、ブラウンよりも明るく金色がかった印象になります。
「ウルフアイ(狼の目)」というニックネームがあるのも特徴的です。実際にオオカミの目の色に近いことからこう呼ばれています。
ブラウンと混同されやすいですが、アンバーはブラウンよりもはっきりとした黄金色〜銅色で、光を当てると違いがわかります。
第4位:ヘテロクロミア(オッドアイ)…世界人口の1%未満
左右の目の色が異なる、または1つの目の中に複数の色がある状態をヘテロクロミア(虹彩異色症)と言います。日本では「オッドアイ」とも呼ばれます。
・完全ヘテロクロミア:左右の目が完全に違う色(例:片目が青、もう片目が茶)
・部分ヘテロクロミア:1つの虹彩の一部分だけ違う色(例:青い目の一部に茶色のセクション)
・中心ヘテロクロミア:瞳孔周辺のリングと虹彩の外側で色が違う(例:中心がゴールドで外側が青)
先天性のものは胎児期のメラニン分布の不均一が原因で、基本的に健康上の問題はありません。ただし、後天的に目の色が変わった場合は緑内障の点眼薬の副作用や虹彩炎などの可能性があるため、眼科を受診することをおすすめします。
第3位:グリーン(緑)…世界人口の約2%
世界で最も少ない「普通の」目の色がグリーンです。アルビニズム由来のレッド/バイオレットを除けば、事実上最も珍しい目の色といえます。
アイルランド・スコットランド・北欧に多く、これらの地域では人口の20〜30%がグリーンアイです。一方、アジアやアフリカではほとんど見られません。
グリーンアイの仕組みは、少量のユーメラニン+フェオメラニン(黄色系色素)がレイリー散乱の青と組み合わさることで緑色に見えるというものです。
第2位:グレー(灰色)…世界人口の約1〜3%
グレーアイはブルーアイに似ていますが、メラニンがさらに少なく、虹彩のコラーゲン繊維が多いことが特徴です。
ブルーアイとの違いは光の散乱のメカニズムにあります。ブルーアイは「レイリー散乱」で青く見えますが、グレーアイはコラーゲン繊維が多いため「ミー散乱」が優位になり、青ではなく灰色に見えると考えられています。
北欧・東欧に多い傾向がありますが、ブルーアイよりもさらに少数です。
第1位:レッド/バイオレット(赤/紫)…世界人口の0.01%未満
最も珍しい目の色はレッド(赤)およびバイオレット(紫)です。
これはアルビニズム(メラニン色素の欠乏)が原因で、虹彩にメラニンがほとんどないため血管の色が透けて赤く見えるという仕組みです。バイオレットは、わずかな量のメラニンが残っている場合に、赤と青の散乱光が混ざって紫色に見えるものです。
女優エリザベス・テイラーの目は「バイオレットアイ」として有名ですが、実際にはディープブルーであり、メイクや照明の効果で紫に見えていたとする説が有力です。
日本人の目の色は本当に「黒」?
日本人の目の色といえば「黒」と思いがちですが、実は純粋な黒い虹彩はほぼ存在しません。
「黒目」と呼ばれる目も、太陽光の下で瞳孔と虹彩を比べてみると、虹彩はわずかに茶色がかっていることがわかります。つまり、日本人のほとんどは「ダークブラウン」の目をしているのです。
日本人の目の色の種類
日本人に見られる目の色は、主に以下の4タイプに分類されます。
1. ダークブラウン(濃い茶色/こげ茶)
日本人で最も多い色。メラニン量が多く、一見「黒」に見えます。
2. ミディアムブラウン(茶色)
2番目に多い色。室内でもはっきり茶色と認識できます。
3. ライトブラウン/ヘーゼル
日本人には珍しい色。薄い茶色や、茶と緑が混じったヘーゼルカラー。九州・山陽地方に多いとされています。
4. アンバー(琥珀色)
非常に珍しい色。黄味がかった明るい茶色で、光の加減で金色にも見えます。

「アースアイ」とは?地球のような瞳
近年SNSで話題になっているのが「アースアイ」と呼ばれる目の色です。
アースアイとは、青・緑・茶色が混在する瞳のこと。地球を上空から見た時の海(青)・森林(緑)・大地(茶色)に似ていることからこの名がつきました。
アースアイの特徴
・色が均一に混ざるのではなく、グラデーションやスポット状にそれぞれの色が配置される
・光の条件で見え方が大きく変わる
・パターンは人によって全く異なり、「同じアースアイ」は2つとない
・医学用語ではなく通称(俗称)
注意点として、アースアイは医学的な公式用語ではなく、主にSNSやネット上で使われている通称です。医学的にはヘーゼルの一種、またはヘテロクロミアの一種として分類されることが多いです。
珍しい目の色を持つ有名人
最後に、珍しい目の色を持つ有名人を紹介します。
海外の有名人
エリザベス・テイラー(ディープブルー/バイオレット)
「バイオレットアイ」の代名詞。実際にはディープブルーでしたが、独特の深い青紫色が世界中を魅了しました。
アレクサンドリア・ダダリオ(鮮やかなライトブルー)
映画やドラマで人気の女優。非常に明るく透き通ったブルーアイが印象的です。
ケイト・ボスワース(ヘテロクロミア)
片目がブルー、もう片目の下半分がヘーゼル。部分ヘテロクロミアの有名な例です。
ミラ・クニス(後天性ヘテロクロミア)
虹彩炎の後遺症で、片目がグリーン、もう片目がブラウンになりました。
日本の有名人
橋本環奈(ヘーゼルブラウン)
福岡県出身。黄味がかった赤茶色の瞳が特徴で、カラコンではなく天然の色です。ロート製薬の企画で裸眼であることが公式に証明されたことでも話題になりました。
広末涼子(ライトブラウン)
ヘーゼルに近い薄い茶色の瞳。色素が薄い印象の目元が特徴的です。
ベッキー(アースアイ)
日英ハーフ。青と茶が混在する珍しいアースアイとして知られています。

まとめ
この記事では世界の珍しい目の色をランキング形式で紹介しました。
1位:レッド/バイオレット(0.01%未満)
2位:グレー(1〜3%)
3位:グリーン(2%)
4位:ヘテロクロミア(1%未満)
5位:アンバー(5%)
6位:ヘーゼル(5%)
7位:ブルー(8〜10%)
目の色はメラニン色素の量と種類、そして光の散乱によって決まります。「黒い目」の日本人でも、太陽光で見ると実はダークブラウンだったり、地域によってはライトブラウンやヘーゼルの人もいます。
自分や周りの人の目の色を改めて観察してみると、新しい発見があるかもしれません。

参考文献
- American Academy of Ophthalmology (AAO) – Eye Color and Health
- Cleveland Clinic – Heterochromia and Eye Color
- All About Vision – Eye Color Statistics

