干支・十二支の順番と由来を徹底解説!動物の意味・覚え方・早見表もわかる

干支・十二支の順番と由来

年賀状を書くときや新年を迎えるたびに、「今年の干支は何だっけ?」「子・丑・寅…の順番ってどうやって決まったの?」と気になったことはありませんか。十二支はわたしたちの暮らしに深く根づいていますが、その由来や意味をきちんと説明できる人は意外と少ないものです。

この記事では、干支・十二支の順番と由来を物語からわかりやすく解説し、12種類の動物それぞれの意味、覚え方、生まれ年の早見表、さらに時刻や方角との関係までまとめて紹介します。読み終わるころには、新年の話題にちょっと差がつく「干支ツウ」になれるはずです。

毎年なんとなく過ごしてきた干支ですが、由来を知ると一気に面白くなりますよ。一緒に見ていきましょう。

干支(十二支)とは?意味と「干支」「十二支」の違いをわかりやすく解説

神社に奉納された絵馬と干支・十二支にまつわる日本の年中行事

まず押さえておきたいのが、「干支」と「十二支」は厳密には別物だということです。ふだんわたしたちが「今年の干支は○○」と言うときの干支は、正確には十二支を指しています。

本来の干支(えと)とは、「十干十二支(じっかんじゅうにし)」を略した言葉です。十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)という10種類の要素と、十二支(子・丑・寅…)という12種類の要素を組み合わせたものが、本来の「干支」なのです。

十干を「幹(みき)」、十二支を「枝(えだ)」と考えるとイメージしやすいでしょう。この2つを掛け合わせると、10と12の最小公倍数である60通りの組み合わせができます。60年で一巡し、生まれた年の干支に還ってくることを「還暦(かんれき)」と呼ぶのは、ここから来ています。

ポイント
普段の会話の「干支」=十二支(12種類の動物)。本来の「干支」=十干十二支(60種類の組み合わせ)。この記事でも、わかりやすさを優先して動物の十二支を中心に解説します。

十二支のはじまりは、古代中国にさかのぼります。もともとは紀元前16世紀ごろの殷(いん)の時代に、日付を数える記号として使われていました。動物が当てはめられたのはずっと後のことで、文字を読めない庶民にも覚えやすいように、身近な動物が割り当てられたと考えられています。つまり、十二支の動物たちは「あとから付けられた親しみやすい目印」だったわけです。

干支・十二支の順番一覧|読み方と動物の対応(早見表つき)

まずは十二支の順番を、漢字・読み方・対応する動物の一覧で確認しましょう。漢字とふだん使う動物名が違うものも多いので、読み方もあわせて覚えておくと便利です。

順番 漢字 読み方 動物
1 ねずみ(鼠)
2 うし うし(牛)
3 とら とら(虎)
4 うさぎ(兎)
5 たつ たつ(竜・龍)
6 へび(蛇)
7 うま うま(馬)
8 ひつじ ひつじ(羊)
9 さる さる(猿)
10 とり にわとり(鶏)
11 いぬ いぬ(犬)
12 いのしし(猪)

注意したいのは、漢字の「子」は「ねずみ」、「卯」は「うさぎ」のように、漢字そのものと動物名がずれている点です。また、12番目の「亥」は、日本ではいのししですが、中国では豚(ぶた)を指します。同じ十二支でも、国によって動物が少し違うのも面白いところです。

漢字だけ見ると読めないものもありますよね。「辰」が竜、「巳」が蛇、というあたりは特に間違えやすいので要チェックです。

十二支の順番が決まった由来の物語|神様のレースと動物たち

朱色の鳥居が連なる神社と十二支の由来をイメージした和の風景

では、なぜ十二支はあの順番なのでしょうか。順番の由来として古くから語り継がれてきたのが、「神様のレース」の物語です。地域によって細部は異なりますが、おおまかなあらすじは次のとおりです。

あるとき、神様が動物たちにこんなお触れを出しました。「元日の朝、わたしのところへ来なさい。最初に到着した者から12番目までを、1年ずつ順番にその年の大将にしてあげよう」。動物たちは我先にとゴールを目指して走り出しました。

歩みの遅い牛は、「自分は足が遅いから」と、誰よりも早く夜明け前に出発しました。ところが、その様子を牛小屋の天井から見ていたねずみが、こっそり牛の背中に飛び乗ったのです。牛は何も気づかず、先頭でゴールにたどり着きました。

門が開いた瞬間、牛の背中からねずみがぴょんと飛び降り、ちゃっかり一番乗りを果たしました。こうして知恵を使ったねずみが1位、まじめに早く出た牛が2位という順番が決まったとされています。

3位の虎は「自分こそ一番速い」と自信満々に走りましたが、ねずみと牛に先を越されて悔しがったといいます。4位のうさぎは持ち前の跳躍力で軽快にゴール。5位の竜は、本来なら空を飛んで一番になれたはずですが、「途中で人々のために雨を降らせていた」ため遅れたという説が残っています。

6位の蛇、7位の馬と続き、8位の羊・9位の猿・10位の鶏は、もともと仲の悪い猿と犬が争わないように、間に鶏が割って入ったという話も伝わります。そして11位の犬、最後の12位には、まっすぐ突き進む猪が飛び込んできました。猪は実は誰よりも速かったものの、勢いが良すぎてゴールを通り過ぎてしまい、戻ってきたら最後になっていた、という微笑ましいエピソードもあります。

豆知識
この「神様のレース」は、十二支の順番を覚えてもらうために後世で語られるようになった民話だと考えられています。順番そのものは古代中国の暦の記号が元になっており、物語は親しみやすくするための「あと付けのお話」というわけです。

なぜ猫は十二支に入っていないのか|ネズミにだまされた由来

十二支の物語でよく話題になるのが、「どうして猫はいないの?」という疑問です。これにも、ねずみが関係する有名な言い伝えがあります。

神様のお触れを聞き逃した猫は、ねずみに「集まるのはいつだっけ?」とたずねました。するとねずみは、いじわるをして本当の日付の1日後を教えたのです。それを信じた猫は1日遅れて出かけ、レースはとっくに終わったあと。こうして猫は十二支に入れず、それ以来「だましたねずみを追いかけるようになった」と語られています。猫がねずみを追いかける理由まで説明してくれる、よくできた物語です。

もう少し現実的な説もあります。十二支が成立した古代中国では、猫がまだ一般的な動物ではなかった、というものです。猫が中国に広く入ってきたのは十二支が定着したあとだったため、そもそも候補に入らなかったと考えられています。

ちなみに、すべての国で猫が除かれているわけではありません。ベトナムでは「卯(うさぎ)」のかわりに猫が入っています。国や文化によって動物の顔ぶれが変わるのも、十二支の奥深いところです。

猫好きの方には少し切ない話ですが、ベトナムでは立派に主役を張っているんですよ。

十二支の動物12種それぞれの意味・象徴を解説

十二支の動物には、それぞれ縁起のよい意味や象徴が込められています。年賀状のあいさつ文や、その年の抱負を考えるときのヒントにもなります。ここでは12種類の動物が持つ意味を、ひとつずつ見ていきましょう。

子(ねずみ)|繁栄と財運

ねずみは一度にたくさんの子を産むことから、子孫繁栄や財産が増えることの象徴とされます。十二支のスタートを飾る動物でもあり、新しい運気の始まりを表す縁起のよい存在です。

丑(うし)|誠実と粘り強さ

牛は古くから農耕を支えてきた働き者で、誠実さ・粘り強さ・着実な前進を象徴します。コツコツ努力を積み重ねる年と結びつけられることが多い動物です。

寅(とら)|勇猛と決断力

虎はその力強い姿から、勇気・決断力・才能の象徴とされます。「虎は千里行って千里還る」ということわざのように、行動力の象徴として語られることもあります。

卯(うさぎ)|温和と飛躍

うさぎは穏やかでおとなしい性質から、家内安全を表すとされます。同時に、軽やかに跳ねる姿から「飛躍」「向上」の意味も持ち、物事が良い方向へ跳ね上がる縁起物とされています。

辰(たつ)|権威と正義

竜は十二支のなかで唯一の架空の動物です。古来より権力や正義の象徴とされ、天に昇る竜のように勢いのある成長や立身出世を意味します。十二支のなかでも特別な存在感を放っています。

巳(へび)|再生と探究

蛇は脱皮を繰り返すことから、再生・不死・永遠の象徴とされます。また、執念深く獲物を狙う姿から、探究心や金運の縁起物としても親しまれています。

午(うま)|健康と活発さ

馬は人間の暮らしを古くから支えてきた身近な動物で、健康・活動・陽気さを象徴します。「うまくいく」という語呂とも結びつき、縁起のよい動物とされています。

未(ひつじ)|家族の安泰

羊は群れで穏やかに暮らすことから、家族の安泰・平和を象徴します。古くから「羊」の字は「美」「善」「祥(さいわい)」など縁起のよい漢字に含まれており、吉祥の動物とされてきました。

申(さる)|賢さと器用さ

猿は知恵があり器用なことから、賢さ・機転の象徴とされます。「さる」は「魔が去る」「病が去る」に通じるとして、厄除けの縁起物としても親しまれています。

酉(とり)|商売繁盛

鶏(とり)は「とり込む」に通じるとされ、商売繁盛の象徴として知られます。十一月の酉の市(とりのいち)で熊手が売られるのも、福をかき集める縁起物としての意味があります。

戌(いぬ)|忠実と安産

犬は人に忠実で従順なことから、忠誠心・努力を象徴します。また、お産が軽く一度に多くの子を産むことから安産の守り神ともされ、戌の日に安産祈願をする風習が今も残っています。

亥(いのしし)|無病息災

猪は「猪突猛進」という言葉どおり、まっすぐ突き進む力強さの象徴です。さらに、猪の肉が万病を防ぐと信じられていたことから、無病息災・健康を願う縁起物ともされています。

干支・十二支と時刻・方角の関係|正午・丑三つ時・子午線・鬼門の由来

方位磁石と古地図で干支・十二支が表す方角を示すイメージ

十二支は動物の目印であると同時に、昔は時刻や方角を表す記号としても使われていました。実は、わたしたちが今も使っている言葉のなかに、その名残がたくさん隠れています。

時刻では、1日24時間を十二支で2時間ずつに区切っていました。子(ね)の刻は午後11時〜午前1時ごろで、その中心が真夜中の「正子(しょうし)」。午(うま)の刻は午前11時〜午後1時ごろで、その中心がお昼の「正午(しょうご)」です。お昼を境にした「午前」「午後」という言葉も、この午の刻から生まれました。

怪談でおなじみの「丑三つ時(うしみつどき)」は、丑の刻をさらに4分割した3つ目、つまり午前2時から2時半ごろを指します。一日でもっとも暗く静まりかえる時間帯で、幽霊が出るとされたのも納得です。

方角では、北が子、南が午、東が卯、西が酉に当てられました。地図でおなじみの「子午線(しごせん)」は、北の子と南の午を結ぶ線、つまり南北を結ぶ経線のことなのです。

さらに、北東(丑と寅の間)は「丑寅(うしとら)」の方角と呼ばれ、鬼が出入りする不吉な方角=鬼門(きもん)とされました。昔話の桃太郎が、鬼門の反対側(裏鬼門)にあたる猿・鳥・犬(申・酉・戌)を家来にして鬼を退治した、という説があるのも、この方角の考え方が背景にあるといわれています。

このように、干支・十二支は単なる動物の名前ではなく、時間と空間をあらわす「ものさし」として、日本人の暮らしに溶け込んできたのです。

十二支の順番の覚え方|リズムと語呂で簡単に暗記

十二支の順番は、リズムに乗せて声に出すと意外とすんなり覚えられます。定番なのが、区切りながらテンポよく読む方法です。

「ね・うし・とら・う・たつ・み/うま・ひつじ・さる・とり・いぬ・い」

前半6つと後半6つに分け、わらべ歌のように口ずさむのがコツです。小さなお子さんと一緒に覚えるときも、手拍子をつけてあげると楽しく身につきます。年賀状を書くときに毎年確認していると、自然と順番が頭に入ってきますよ。

語呂合わせを使った暗記のコツは、こちらの記事でもくわしく紹介しています。年号や数字の覚え方とあわせてチェックしてみてください。

我が家でも、子どもが「ね・うし・とら〜♪」と歌いながら覚えました。リズムの力は偉大です。

生まれ年でわかる干支・十二支の早見表|あなたの干支は?

自分や家族の干支がすぐにわかる早見表をまとめました。十二支は12年で一巡するので、同じ干支は12年ごとに巡ってきます。なお、2026年は午(うま)年です。

干支 主な生まれ年(西暦)
子(ねずみ) 1948・1960・1972・1984・1996・2008・2020
丑(うし) 1949・1961・1973・1985・1997・2009・2021
寅(とら) 1950・1962・1974・1986・1998・2010・2022
卯(うさぎ) 1951・1963・1975・1987・1999・2011・2023
辰(たつ) 1952・1964・1976・1988・2000・2012・2024
巳(へび) 1953・1965・1977・1989・2001・2013・2025
午(うま) 1954・1966・1978・1990・2002・2014・2026
未(ひつじ) 1955・1967・1979・1991・2003・2015・2027
申(さる) 1956・1968・1980・1992・2004・2016・2028
酉(とり) 1957・1969・1981・1993・2005・2017・2029
戌(いぬ) 1958・1970・1982・1994・2006・2018・2030
亥(いのしし) 1959・1971・1983・1995・2007・2019・2031
計算でも求められます
西暦を12で割った余りでも干支がわかります。余りが4=子、5=丑、6=寅、7=卯、8=辰、9=巳、10=午、11=未、0=申、1=酉、2=戌、3=亥です。たとえば2026÷12は余り10なので、2026年は午年と確認できます。

ただし、占いなどで干支を厳密に扱う場合は、年の境目を1月1日ではなく「立春(2月4日ごろ)」とする流派もあります。1月〜2月初めの生まれの方は、前年の干支で数えることもあるので覚えておくとよいでしょう。

干支にまつわる面白い雑学・豆知識|還暦・甲子園・丙午など

最後に、干支・十二支にまつわる面白い雑学を集めました。知っていると、新年の集まりや雑談でちょっと自慢できるネタばかりです。

還暦のお祝いは干支が一周した証

60歳を祝う「還暦」は、十干十二支の60通りの組み合わせが一巡し、生まれた年の干支に「還る」ことを意味します。赤いちゃんちゃんこを着るのは、赤ちゃんに還って新しい人生を始める、という願いが込められているといわれています。

甲子園球場の名前も干支が由来

兵庫県の阪神甲子園球場は、完成した1924年が十干十二支でもっとも縁起がよいとされる「甲子(きのえね)」の年だったことにちなんで名づけられました。野球の聖地の名前にも、しっかり干支が生きているのです。

丙午(ひのえうま)の迷信

十干十二支の「丙午」の年は、「気性が激しい」という迷信が古くから語られてきました。実際に直近の丙午にあたる1966年は、日本の出生数が前後の年より大きく落ち込んだことが統計に残っています。迷信が社会全体に影響を与えた、めずらしい例として知られています。

歴史的な事件の名前にも干支が使われている

「戊辰戦争(ぼしんせんそう)」「壬申の乱(じんしんのらん)」「辛亥革命(しんがいかくめい)」など、歴史の教科書に出てくる出来事の名前にも干支が使われています。これらは、その出来事が起きた年の干支をそのまま名前にしたものです。年号を覚えるヒントにもなりますね。

甲子園が干支由来というのは、野球好きの方でも知らない人が多いですよね。飲み会で話すとちょっとウケます。

干支・十二支についてよくある質問(Q&A)

干支・十二支についてよく寄せられる疑問を、Q&A形式でまとめました。

Q. 干支と十二支の違いは何ですか?

本来の「干支」は十干と十二支を組み合わせた60種類を指し、「十二支」は子・丑・寅…の12種類を指します。ふだんの会話で「今年の干支」と言うときは、ほぼ十二支のことを意味しています。

Q. 自分の干支はどうやって調べますか?

この記事の早見表で生まれ年から探すのが簡単です。手早く知りたいときは、西暦を12で割った余りから求める方法もあります。

Q. なぜ動物が当てはめられたのですか?

もともと十二支は暦の記号でしたが、文字を読めない人にも覚えやすいように、身近な動物が後から割り当てられたと考えられています。動物に深い意味があって選ばれたわけではない、というのが定説です。

Q. 十二支で竜だけが空想上の動物なのはなぜですか?

十二支が成立した古代中国で、竜は権力や皇帝の象徴として特別に尊ばれていた存在でした。実在しない動物でありながら、人々にとってはもっとも身近で重要な「聖なる動物」だったため、自然に組み込まれたと考えられています。

まとめ|干支・十二支の順番と由来を振り返って

干支・十二支の順番と由来、動物の意味、時刻や方角との関係まで、まとめて解説してきました。

あらためて振り返ると、十二支の順番は「神様のレース」の物語で楽しく語り継がれてきました。知恵を使ったねずみが1位になり、まじめな牛が2位、ねずみにだまされた猫は仲間外れになった、という筋書きは、子どもにも語りやすい名作です。

一方で、十二支のルーツは古代中国の暦の記号にあり、動物や物語は後から親しみやすく付け加えられたもの、という背景も見てきました。さらに、午前・午後・正午・子午線・丑三つ時・鬼門といった言葉にまで干支が生きていることを知ると、いかにわたしたちの暮らしに根づいているかがわかります。

新しい年を迎えるとき、自分の干支の意味を思い出してみると、一年の過ごし方にちょっとした彩りが加わるかもしれません。ぜひ家族や友人との会話のネタにしてみてください。

暦や干支の歴史について、さらにくわしく知りたい方は、以下の国立国会図書館の電子展示会も参考になります。