今回は、CCNAに最短期間で合格する勉強方法について書きます。
※CCNAは随時改訂が行われている為、それを踏まえた最新情報になります。本エントリーについては、改訂に合わせ追記を行っています。
私は2週間でCCNAを取得したので、業務上急に必要になった方や、法人営業の方で『CCNAくらいは取ろうかな』と考えている方に速効で取得出来る方法を教えます。
CCNAを取得出来れば、ネットワークの基礎は理解出来たも同然なので、自信も持てます。ネットワーク初心者だった、私も短期間でCCNAを取得できたので、コツさえ掴めればあなたも取得は簡単です。
ではいってみましょう!
【2019/01/25 追記】
目次
CCNAとは
CCNA(Cisco Certified Network Associate)とは、世界最大のネットワーク機器メーカーであるシスコシステムズ社の認定する資格です。CCNA資格を取得することで、ネットワーク構築と運用管理能力を証明することができます。そのため、CCNA取得はIT業界で活躍するための大きなアドバンテージとなり、就職・転職においては強力な武器となります。
簡単に言いかえればネットワークエンジニアの入門資格のようなものです。ダイナミックルーティングやアクセスリストなど、ルーターやスイッチの基本的な機能を総合的に問われる試験になります。
受験方法としては、2種類存在し、以下2回に分けて試験を受けるか、
- ICND1
- ICND2
もしくは、上記2つを纏めた以下1つの試験を受けるかです。
- 200-125J CCNA(Cisco Certified Network Associate)
よく皆さんが陥る罠として、前者のように2回に分けて取得する方がいます。しかし、後者の1回受験の方が絶対に合格しやすく、勉強量も少なくて済みます。以下がその理由です。
- 2回に分けた場合、それぞれのテストでその範囲の詳細まで出題され、ICND2については特に難易度が上がる。
- 200-125J CCNAのみ受験の場合は、ICND1 と ICND2を総括した問題が出るので、詳細な部分を問う問題が出題されず、全体的に問題が平易
従って、今回お教えする勉強法は、200-125J CCNAの一発合格を目指すこととします。
必要教材
短期間取得のみを目指すなら、『黒本*1』などの関連書籍は一切必要ないです。
- Ping-t
- クラムメディア
このどちらかに登録し、ひたすら問題を暗記するだけで合格出来ます。実際に私はCCNAの書籍は一切購入していません。Ping-t もしくはクラムメディアで口コミを見る事が出来ますが、その口コミの中にも私のように、関連書籍なしで合格した方が沢山います。
またシミュレーション問題対策として、
- GNS3 :無料、エミュレーター
- 安い中古ルーター:C1812辺り
上記のどちらかを準備しましょう。
Ping-t か クラムメディアか
結論から書きますが、早急に合格したい、無駄な勉強はしたくないのであれば、断然クラムメディア(CramMedia)をお勧めします。
Ping-t とクラムメディアを比較してみましょう。
Ping-t | クラムメディア | |
---|---|---|
価格 | 1ヶ月 2400円 (ICND1&ICND2範囲) |
1ヶ月 8000円 (CCNA範囲) |
総問題数 | 約1300問 | 約500問 |
的中率 | 約70% | 約75% |
利用体系 | PC・スマホ両方可 | PC・スマホ両方可 |
シミュレーション問題 | あり | あり |
上記の表から分かるように、Ping-tとクラムメディアで的中率に大きな差はありません。
クラムメディアの方はHPにて的中率90%と謳っていました。しかし、実際私はどちらも受講し試験に臨みましたが、上記程度の的中率でした。クラムメディアの方がPing-tよりも若干的中率が高かったです。
※お互いのサイトで口コミを見ることが出来るのですが、それらを集計しても上記の的中率となりました。
ここで注目したいのは、クラムメディアの総問題数です。Ping-tよりかなり少ないのが分かるかと思います。
つまり、クラムメディアの方が問題を圧倒的に厳選出来ており、暗記に要する時間も非常に少なくて済みます。
ここが私がクラムメディア(CramMedia)をおススメする一番のポイントです。社会人は忙しく、学生と違い、中々勉強に時間を割くことは出来ません。その為、暗記に用いる時間が少ないのは非常に大きなメリットの一つです。
的中した問題について
クラムメディアの場合、的中した問題は文面も全く同じで、試験当日ではほぼ即答できました。以下、例を出します。
★クラムメディア出題問題
ディスタンスベクタ型ルーティングプロトコルの特徴を正しく述べているものはどれか。(2つ選択)
□ 定期的なルーティングアップデートを行う
□ ルーティングアップデート情報をもとにルーティングテーブルを更新する
□ トポロジテーブルを保持している
□ メトリックにコストを使用する
□ ネットワークに変更が生じたときにだけルーティングアップデートを送信する
□ エリア内の全ルータが、同じ内容のリンクに関するデータベースを保持する
★CCNA試験に実際に出題された問題
ディスタンスベクタ型ルーティングプロトコルの特徴を正しく述べているものはどれか。(2つ選択)
□ ルーティングアップデート情報をもとにルーティングテーブルを更新する
□ メトリックにコストを使用する
□ 定期的なルーティングアップデートを行う
□ ネットワークに変更が生じたときにだけルーティングアップデートを送信する
□ トポロジテーブルを保持している
□ エリア内の全ルータが、同じ内容のリンクに関するデータベースを保持する
上記を見て頂ければ分かると思いますが、実際試験当日に出された問題は単純に選択肢の順番を入れ替えただけで、その他の語句は一言一句一致していました。
なぜここまで一致しているのか理由は分かりませんが、最悪、正解の選択肢を覚えるだけでもある程度の点は確保できるのです。
ただし、CCNAは一度受験するだけでもかなりの金額を要求されるので、何度も受験して運が向くのを待つ戦法は効率が悪いです。選択肢の語句が微妙に変わっているパターンもあるようなので、よほど時間のない場合以外は止めておきましょう。
クラムメディアはCCNA v3.0に対応しているか
コメントにてご質問頂いた事項の為追記しました。クラムメディアについては、2016年7月12日に改定された、CCNA v3.0に対応しています。
的中率も維持されているようで、以下のリンクのお客様の感想のタブから口コミをみてみましょう。
CCNA短期合格の為の勉強方法
1.トレーニングモード
クラムメディアの練習モードをひたすら反復学習します。
3回正答したら出題しないように設定し、カテゴリ毎ではなく、ランダムで10問出題として、暗記を進めましょう。不正解であった問題はきちんと回答に目を通し、理解を深めましょう。
これを会社の通勤時間、隙間時間にスマホで行い、帰宅後はPCにてひたすら学習します。
私は暗記が苦手だったので、トイレや自室に張り紙をして、重要語句が常に目に触れるようにしました。こうすると、書いた場所と一緒に頭の中に単語も入り、暗記が少し楽になります。
全問題を3回正答したら次ステップへ進みます。
2.実機演習
試験当日のシミュレーション問題に備えて、可能であれば実機にてshowコマンドの練習やダイナミックルーティングのOSPFやEIGRP、またシミュレーションで必ず出題されるACLのコンフィグ作成を一度はしておきましょう。
上記のように、ダイナミックルーティングを設定できるCIscoルーターならば特に指定はないですが、出来れば2台以上は欲しい所です。
もし、資格取得後ネットワークエンジニアを目指すのであれば、ここでの投資は絶対に無駄にはなりません。(構築作業前の検証の為に、試験用ルーターは非常によく使う事になります。2台以上必要なのは、冗長化の検証の為です。)
しかし、どうしても無料にて行いたい場合はGNSを使いましょう。以下のページにインストール方法や詳しい設定方法が記載されているので、参考にしてみて下さい。
このステップ、OSPF、EIGRP、ACLのコンフィグ作成、及びshowコマンドの把握をしたら次のステップへ移ります。
特にACL及びEIGRPは必ず試験に出題されるので、関連コマンドは必ず打てるようにしておきましょう。
3.テストモード
試験前の総仕上げとして、テストモードを行います。今までの暗記の成果を存分に試しましょう。ここでは3回連続90%以上の正答率を目指します。
3回連続で達成した場合については、よほど混乱しない限り当日の試験は間違いなく突破できます。どうしても急いでいる場合は、2回連続達成した時点で受験しましょう。
よくCisco語に惑わされて合格出来なかったという報告がありますが、クラムメディアはCisco語で問題を出題しているので、困惑する事も少ないかと思います。
無料サイトで勉強したい方へ
クラムメディアやPing-tは有料の為、どうしても無償でCCNA対策の勉強をしたい方であれば、以下のサイトをおすすめします。
英語のみ対応のサイトですが、クラムメディアと同様に、CCNA試験に出題される問題と全く同じものが出題されています。もし、英語が読める方であれば、クラムメディアよりもこちらのサイトの方がおすすめです。
また、他サイトで勉強した後に、最後の地固めとして、本サイトを活用しても良いでしょう。
効率よく暗記を進めるために
CCNAの試験は基本的に暗記が主になります。暗記の方法は人それぞれですが、私が実際にCCNA短期合格のために行っていた暗記方法について紹介します。
部屋中に張り紙を行う
古典的な方法ですが、私は暗記が苦手の為、より効率良く頭に入れるために重要な語句やプロトコルなどを紙に書き、部屋中に張り付けていました。
こうする事で、勉強している時間以外にもネットワーク関連の語句に触れる事が出来、何より、語句を書いた場所を一緒に覚える事により、記憶から引き出しやすくなります。
分野ごとにまとめて壁に貼る事により、記憶の整理にもつながる為、おすすめの方法です。
CCNA勉強に詰まった時のおすすめサイト
もし、CCNA試験対策中、どうしてもプロトコルが理解出来なかったり、腹落ちしない部分がありましたら、以下サイトに質問を投稿してみましょう。
エンジニア用のYahoo!知恵袋のようなサイトで、様々な質問を閲覧する事が出来ます。特筆すべき点は、その回答率の高さで、大凡9割以上の質問が短時間で回答されています。
会員登録は無料なので、勉強に困ったことがあったら、是非質問してみましょう。また、逆に質問に回答する事で、自身のスキルアップにも繋がります。私は通常の業務においても、よく『 teratail』を活用しています。
CCNAの有効期限や再認定方法は?
追加で、CCNAの有効期限や、再認定方法について解説します。本記事追記段階での最新情報を記載しますが、Ciscoは方針も変わりやすい為、より詳細な情報については、以下Ciscoの公式サイトを参考にして下さい!
基本的にCCNAの有効期限は資格取得後3年間となり、その期間中に以下のいずれかの条件を満たすことで再認定されます。
- 現行のアソシエイト レベル試験の 1 つ (ICND1 試験を除く) に合格
- 現行の 642-XXX または 300-XXX プロフェッショナル レベル試験の 1 つに合格
- 現行の 642-XXX シスコ スペシャリスト試験の 1 つ に合格
- 現行の CCIE 筆記試験の 1 つに合格
- 現行の CCDE 筆記試験または実技試験に合格
- アーキテクト インタビューおよびアーキテクト委員会審査に合格
注意点としては、 ICND1 を再受験しただけでは、期間は延長されない点です。
さすがにCCNPを飛ばして、その上位資格であるCCIEを取得する方はいないと思うので、通常は、「642 – XXX」がCCNPの各科目に該当するため、期限内にその取得を獲得できるように動きましょう。
以下のエントリーにCCNPに合格する方法も詳しく記載している為、合わせて参考にして頂ければ幸いです!
まとめ
いかがだったでしょうか。単純にクラムメディアを徹底的にやり込むだけで、比較的に簡単にCCNAを取得できます。以下にCCNA短期合格の方法をまとめます。
- 短期間で低労力でCCNA取得なら、間違いなくクラムメディアがおすすめ
- ICND1、ICND2に分けて受験は間違い。必ずCCNAにて一発合格を目指す
- 実機練習の為、安い中古のルーター購入
- クラムメディアの全問題を覚えるほどやり込む
- OSPF、EIGRP、ACLのコンフィグと関連showコマンドは必ず暗記
以上です。
もし、クラムメディアの口コミや合格体験記などを知りたいならば、下のリンクから飛び、「お客様の感想」タグから、Ping-tなどと同様の、合格体験の口コミを見ることが出来ます。
また、クラムメディアのサンプルを見たい方は以下のリンクより、無料サンプル問題を解答する事が出来るので、是非試してみて下さい。
CCNAの基本は暗記です。そして暗記を効率良く行いたいのであれば、Ping-tで1300問を回答するより、クラムメディアで500問を3回やり直した方が頭に記憶されやすく、合格率も格段に上がります。
これはPing-tとクラムメディアの両サイトを使った、私がCCNA受験後に感じた感想です。暗記ばかりで地味な作業になりますが、スマホからも閲覧できるので、隙間時間に楽しみつつ勉強して下さい!
あなたの早期CCNA合格を願ってます。頑張って下さい。
他、ネットワーク資格関連エントリーはこちら!
他、仕事関連エントリーはこちら!
ウマキ
*1:ソキウス・ジャパン社が出版している、辞典のように分厚い参考書