今回は、ブラックバイトについて、その特徴や注意点を詳しく解説していきます!
バイト先がブラックバイトで、対応策を知りたい方や、ブラックバイトを見極めたい方はぜひ参考にしてください!
以下、目次となります。
目次
ブラックバイトとは?
従業員に対して、過剰なまでの負荷をかける企業を、「ブラック企業」と呼びます。
それと同様に、バイトに対して様々な面で無理なことを要求するバイト先を「ブラックバイト」と呼びます。
これらは俗称のため、正確な定義はありませんが、厚生労働省のHPでは、ブラック企業を以下のように定めています。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、
- 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す、
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い、
- このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う、
などと言われています。
ブラックバイトについても、上記と同様で、
- 過度なノルマや残業を貸す
- 賃金を支払わない。パワハラやモラハラが行われている
などが該当します。
ブラックバイトの事例
上記のようなブラックバイトは、昨今、様々なメディアに取り上げられ、また実際に逮捕者も出ています。
以下、ブラックバイトの代表的な事例をいくつか紹介します。
①:4ヶ月休みなしで働かされた男子学生
「働くのが怖い」。
4カ月連続休みなしで働かされ、脅され包丁で刺された飲食店での超絶「ブラックバイト」を経験した大学生の男性はこう語った。
男子学生は平成26年5月、求人誌を見て、飲食チェーンの千葉県内にある支店(現在は閉店)でバイトを始めた。
他のバイト5人ほどが退職し、人手不足が深刻化すると、男子学生の休日は月3日程度となった。
大学へ行くこともままならなくなり、店長に辞めることを伝えると「ミスが多いので懲戒免職にする。懲戒になると、就職に影響が出るからな」と脅された。
27年4月から休職した8月までの4カ月間、無休で働かされた。
また、大学の実習や試験を受けられず、同年前期の単位を全て落としてしまった。
まさしく、ブラックバイトの象徴的な事件となります。
テレビでも大きく取り上げられたため、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
②:千葉県にある飲食店のブラックバイト
千葉県警船橋東署は、大手飲食チェーン「しゃぶしゃぶ温野菜」の千葉県内にあったフランチャイズ店でアルバイトをしていた大学3年の男子学生(21)を「殺す」などと脅したとして、脅迫容疑で元店長の30代女性を書類送検した。
男子学生は元店長らから繰り返し暴言や暴行を受け、過酷な労働を強いられたと主張し、店を運営する会社側に慰謝料を求め千葉地裁で係争中である。
同署は11月、バイト中にこの男子学生の顔を殴ったなどとして、暴行容疑で店の先輩格の元従業員、冨山良次容疑者(53)を逮捕している。
こちらもニュースとして取り上げられたため、覚えている方も多いはずです。
ブラックバイトの8個の特徴!
本項では、より詳しくブラックバイトの特徴について語っていきます!自分のバイト先が当てはまっていないか、ぜひ確認してみましょう!
①:過度のノルマを課す
例えば、サンプリングのバイトで、「今日は3,000個ティッシュを配り終わるまで、帰れない」とか、「ノルマを下回った場合はバイト代を減らす」など、理不尽なノルマを課すのが、ブラックバイトの特徴です。
また、ノルマを達成できず、商品が売れ残った場合は、バイトでそれを買い取ることを強制してくることもあります。
②:無理なシフトを押し付けられる
これは私も、バイト先で実際に経験したことがあります。
バイトのシフト変更を申し出たのですが、人手が足りず、他に代わりの人員も見つからなかったようで、強制的に働かされました。
一度や二度なら、仕方ないかもしれませんが、立場の弱いバイトに付け込んで、日常的に、無理なシフトを要求しているのは、間違いなくブラックバイトです。
③:全く違う仕事を割り振られる
面接の際に聞いていた業務とは、全く違うバイトを割り振るのも、ブラックバイトにありがちな特徴の一つです。
実際の例としては、求人の記載欄に「簡単で、屋内で行う軽作業」と書かれていたにも関わらず、採用後、割り振られた作業は「屋外で、重い荷物の運搬をする、負荷の高い肉体労働」などです。
特に、人が集まりにくい不人気のバイトで、このように、求人情報を粉飾する場合があります。
④:暴言や暴行をする
人間性を否定するような暴言や、殴る蹴るなどの暴行を加えられるのも、ブラックバイトの特徴の1つです。
もちろん、パワーハラスメントや、モラルハラスメントも該当します。
これらは犯罪行為なので、すぐに警察に相談する必要がありますが、真面目な方ほど、我慢してしまうため、中々相談に踏み切るのが難しいのが現状です。
⑤:罰金を課せられる
例えば、シフトを休む際に、代わりの人を見つけられなかったら、休んだ時間分だけ罰金を課すのも、ブラックバイトがよく行う方法の一つです。
もちろん、これらは労働基準法に反している、違法な行為です。
労働基準法第24条においては、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならないとされています。
上記引用のように、労働基準法では給与について、全額支払うことを義務として定めており、罰金として、天引きすることを認めていません。
⑥:急な呼び出しが多い
「人手が足りない」や、「すぐにシフトに入ってくれ」など、雇用先の都合で、バイトを無理に呼び出し、働かせるのもブラックバイトの特徴と言えます。
もちろん、通常のバイトでも急な欠員で、シフトに入ってほしいと懇願されることはあるかもしれませんが、その際は、従業員側に選択権があります。
しかし、ブラックバイトでは、でたらめな理由付けをされて、有無を言わさず、強制的に働かされることがほとんどです。
⑦:バイト代が最低支払賃金を下回っている
これは、最低賃金法違反なので、該当する場合はすぐに労働基準監督署や、ブラックバイトユニオンに相談してください。
厚生労働省のHPでも以下のような記載があります。
賃金の額については、最低賃金法によって、使用者は、最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないと定められています。
最低賃金額は都道府県ごとに決まっています。
⑧:給与明細が提示されない
給与明細を提示しないバイト先は要注意です。
通常であれば、実働時間と、時給単価がしっかりと記載された給与明細が提示されるため、それを参照に、給与が規定額支払われているか、確認することが出来ます。
しかし、小規模な企業であったり、経理がずさんなバイト先の場合は、それらの管理が適当で、どんぶり勘定にて給与を計算していることも少なくありません。
ブラックバイトで働いている場合の対処法
もし、バイト先がブラックだった場合、どうすれば良いのでしょうか。
本項では、ブラックバイトに勤務していて、困っている方に向けて、対処法を説明していきます。
①:すぐに辞める
この一点につきます。
上記したブラックバイトの特徴に多く当てはまるバイト先であれば、すぐに辞めることをおすすめします。
例え、バイトを止める際に、引き留めにあったとしても、2週間前に退職する旨を伝えておけば、法律的には問題ありません。
また、退職する際に違約金などの支払いを命じられても、一切従う必要はありません。
②:上司に相談する
バイト自体は好きで、辞めたくないが、モラハラや、パワハラなどを行う人がおり、人間関係で悩んでいる場合は、バイト先のの上司に相談することをおすすめします。
社員に問題を認識してもらえれば、状況改善に向けて動いてくれるはずですし、シフトをずらしてもらえるなど、即効性のある対策をしてくれるはずです。
③:休む時に代わりの人を探す義務はない
勘違いしている方も多いですが、バイトを休む際に、誰か代わりの人を探す義務はありません。
そのため、バイト先で、他にシフトに入れる人を探すように言われても、それに従う必要は一切ないです。
もちろん、急病など止むを得ない場合を除いて、バイトを休む際は、1~2週間前に頭出しをするのはマナーですが、それ以外については、ノータッチで問題ないです。
④:ブラックバイトユニオンに相談してみる
もし、明らかな未払いの賃金があったり、不当な罰金や自腹購入を強制するバイトであれば、「ブラックバイトユニオン」に相談するのも一つの方法です。
ブラックバイトユニオンとは、各種労務相談を受け付ける労働組合「総合サポートユニオン」の学生アルバイト支部として、活動しており、学生のバイトにおける相談を受け付け、適切なアドバイスをしています。
以下の公式サイトから、メールおよび電話にて相談できるため、一人で悩んでいる方は、ぜひ連絡してみましょう!
ブラックバイトを避けるためにするべきこと!
ブラックバイトを避けるための有効な手段を、本項では紹介していきます。
「ブラックバイトで働きたくない!」と考えている方は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!
①:短期のバイトで働く
レギュラーでシフトに入ると、どうしても辞めづらいという方は、雇用期間の短いバイトをすると良いでしょう。
短期バイトであれば、たとえ運悪くブラックバイトに当たってしまったとしても、期間が終了すれば、すぐに辞めることが出来ます。
もちろん、人間関係などもリセットしやすいため、その点でも、後腐れがなく、おすすめと言えます!
以下の記事に、短期バイトのおすすめについてまとめているため、興味がある方は、合わせて一読頂けますと幸いです。
②:一度お客として利用してみる
特に、飲食のバイトの場合は、対象店舗に一度お客として訪れてみましょう。
そこで、店内の雰囲気や、従業員の忙しさなどを、つぶさに観察してみて下さい。
厨房内で怒声が飛び交っていたり、明らかに人手不足で、ホールスタッフが常に慌ただしく接客をしている場合は、避けた方が無難だと言えるでしょう。
③:労働法について学ぶ
時間がある高校生や大学生は、ぜひ一度、労働法について学んでみましょう。
法律というと、中々難しく感じてしまうかもしれませんが、以下の厚生労働省のページでは、労働法を分かりやすく動画で解説しています。
全編は1時間とやや長いですが、働いているときに困った時の対処法や、具体的な相談窓口について、理解が深まるはずです。
まとめ
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
ブラックバイトの詳細について、実際の事例も混ぜつつ、詳しく説明していきました。
本記事を通して、少しでもブラックバイトについて、理解が深まったのなら、これ以上うれしいことはありません。
また、コメントについても随時募集中のため、実際にブラックバイトで働いた経験のある方は、自由に体験談をご記載頂けますと幸いです!
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